【名古屋】「頂き女子」の門下生か? 67歳から“200万円色恋詐欺”で22歳女が逮捕 “余罪LINE”から浮かび上がる「りりちゃんメソッド」との共通点

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名古屋の女子大生の間で「りりちゃんマニュアル」が流行っていた?

 Aさんは「頂き女子りりちゃんと同じような手口でだまされた」とも話す。先月、詐欺と詐欺幇助の罪に問われ、懲役9年と罰金800万円の一審判決が出たばかりの渡辺真衣被告(25)が起こした事件を記憶している人は多いだろう。

 渡辺被告は3人の男性から約1億5000万円を騙し取るばかりでなく、「詐欺マニュアル」をパパ活女子相手にnoteで販売していたが、Aさんは「加藤が詐欺マニュアルを購入していた可能性がある」と訴えるのである。

 確かにLINEには、頂き女子を彷彿とさせる文面がいくつも残されている。

〈私はシングルマザーの母親に育てられたけど母親は他界してるのは伝えたよね。それで私は今、親から引き継いだ200万くらい借金があります〉

〈妹が自殺未遂みたいなことしてしまって〉

 まさに渡辺被告がマニュアルに記載していた“病み営業”メソッドだ。

「びっくりしたのは渡辺被告から買ったマニュアルを使い、同様の詐欺を働き、すでに逮捕・起訴されている女の素性を知った時です。“名古屋市内の大学に通う21歳”と報道されていましたが、加藤も僕をだましていた当時は名古屋市内の女子大学に通っていた。偶然とは思えず、当時、名古屋の女子大生の間でリアルにマニュアルが出回っていたのではないかと疑っています」

「マニュアル買ったの?」と本人にも問いただしたが…

 加藤容疑者はマッチングアプリを経て初めてAさんとLINEで連絡を取り合った際、自分を「りり」と名乗っていた。Aさんはこれも渡辺被告の信奉者だったからではないかと考えている。

「だから関係が拗れた後、LINEで加藤に問いただしたんです。“もしかして頂き女子マニュアル買った?”って。返ってきた返事は “なんじゃそれは”“一緒にしないでもらっていいかな”。結局、それが最後のやり取りとなり連絡がつかなくなってしまった…」

 Aさんは加藤容疑者の身分を確認するため、学生証の写真を本人同意のうえ撮っていた。

〈X女子大学 文学部 児童教育学科 幼児保育学専攻〉。当時、加藤容疑者はAさんに対して「就職を控えた4年生」と説明しており、今春、卒業したとみられる。大学に取材してみたが、「個人情報に関わることには一切お答えできません」との回答だった。

 いったい加藤容疑者はどうやってAさんを手玉に取り、73万円もの大金を引き出すことに成功したのか。

後編【「あなたしかいない」で始まり、最後は「借りたっけ?」 40代男性から73万円をだまし取った「22歳・頂き女子」のふてぶてし過ぎる「詐欺LINE」】では、3カ月間のLINEを振り返りながら加藤容疑者のだましの手口を検証していく。

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