名優・小林薫の実像 なぜ内面から滲み出るものに観る側は惹かれるのか

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

 朝ドラことNHK連続テレビ小説「虎に翼」の好調が続いている。今週は伊藤沙莉(29)が演じるヒロイン・猪爪寅子たちが明律大法学部を卒業。高等試験司法科(現・司法試験)に挑む。旅立ちや喜び、挫折が描かれる。そんな彼女たちを温かく見守るのが、小林薫(72)が演じる穂高重親教授。ベテランの名優・小林の実像に迫る。【高堀冬彦/放送コラムニスト、ジャーナリスト】

 穂高教授は温厚で飄々としているが、気骨に満ちた人物。権力者たちが仕組んだ冤罪「共亜事件」の裁判では、寅子の父親・猪爪直言(岡部たかし)の弁護人を引き受け、検事に対し「自白の強要は人権蹂躙ではないか」と問い質した。...

つづきを読む