首位・阪神の4番「大山悠輔」は現在、微妙な成績…FA権取得で今後、本人が意識することは?
FA資格は有しても…
対戦チームの阪神対策には「3番に入る森下翔太を歩かせ、大山で勝負をする」パターンもあるそうだ。もっとも、大山はリーグ2位の「四球17」を選んでいる。「四球はヒットと同じ」と解釈する岡田監督にとっては必要最低限の仕事はしていることになる。でも、ファンにとっては「ちょっと物足りない数字」というのが、シビアな評価のようだ。その「数字」に関して、こんな意見もある。
「昨季の大山の本塁打数は19で、リーグ9位。でも犠牲フライ8、四球99はリーグ最多です。本塁打も19本は少ないという評価より、本拠地が広い甲子園球場でなければ、もっと出ていたではないかという声が多く聞かれました」(前出・在阪メディア関係者)
甲子園球場は両翼95メートル、中堅118メートルと公表されている。ホームランの出にくい広域球場というと、真っ先に思い浮かぶのが中日の本拠地・バンテリンドーム。両翼110メートル、中堅122メートルもある。しかし、左右中間では116メートル。甲子園球場は118メートルだ。左右中間のフェンスがバンテリンドームよりも2メートルも後方に位置する球場で、ペナントレースの約半分もプレーをするわけだから、他球団の4番よりもホームランが少なくなるのも当然だろう。得点圏打率を挙げていくのは大山個人の努力でなんとかなりそうだが、「ホームラン数の倍増」は厳しそうだ。大山は「伝統球団の主砲」であることに誇りを感じているようだが、7年間のプロ野球生活で獲得したバットマン・タイトルは23年の四球99に支えられた「最高出塁率」だけだ。
「昨季はチームが優勝、日本一を勝ち取ったので大幅昇給となりました。連覇に失敗したら、本塁打、打点での貢献が少ない分、残留交渉を有利に進められないでしょう。大山の去就はチームの勝敗次第とも言えます」(前出・同)
阪神OBでもある中西清起氏は自身のYouTubeチャンネルで、「大山がFA権を行使するとしたら、本塁打などの個人記録を意識したとき」と語っていた。移籍するにしても、圧倒的な数字=成績がないと不利になる。大山の場合、4番を打っているのだからやはり本塁打は意識せざるを得ないだろう。
果たして、大山はどんな決断をするのか。