気まずい関係から一転「“遠距離”婚」を果たしたワケは? 「きょうだい弟子」のプロゴルファーカップルが語る結婚裏話

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二人を結びつけたのは…

 転機は19年。合宿後、二人を悪天候が結び付ける。

「雪で飛行機が欠航し、本拠地の大分県に帰れないので、1週間居残りで練習をしたんです」(新海プロ)

 松田プロは合宿地のクラブ所属。一緒に練習を始めると、さりげなくボールやトレーニング用品を出してくれる松田プロの気遣いに

「意外と優しいんだな」

 松田プロも「しゃべると楽しいし、年下の割にしっかりしていて。年上の僕を立ててくれるような振る舞いもあって」。かくして互いに引かれ合っていく。

 その後もLINEで連絡を取り合った。互いの交際相手がいないことを確認しつつ、松田プロから「じゃ、付き合う?」。交際開始は2月3日。とはいえ、拠点は関東と九州だ。新海プロが関東で試合がある際に会う形での交際に。オフを迎えた同年12月、世界遺産の厳島神社を抱える広島県の宮島を訪れた。だが目当ての大鳥居は「防護ネットに覆われた大改修工事」の真っ最中。それすら笑って話せるほど、初の旅行は楽しい思い出となった。

コロナ禍で深まった絆

 翌年はコロナの襲来で普段以上に会えない時期が続いた。久しぶりの再会は6月下旬に千葉・袖ケ浦で行われた「アース・モンダミンカップ」。時節柄、「PCR検査が陰性でないと試合に出られなかったので、ご飯に行くことさえ厳しかった」(新海プロ)。そのため「近くの練習場に行き、二人で練習した」とは松田プロ。その後の遠征時も二人で弁当を買い、遠征先のホテルの部屋で食べたことも。難局で絆は強まった。

プロポーズは「されていない」!?

 互いに結婚を意識するようになったが、プロポーズは「してない」(松田プロ)。「されてない」(新海プロ)。

 昨秋、電話で“結婚するならどういう日がいいか”という話題になり、「忘れないためには記念日がいいよね」と新海プロ。これに松田プロが「来年の2月3日は大安なんだけど」。二人の交際開始記念日が良き日と分かり、その日に入籍することが決まった。

 鈴木プロに報告すると、師匠はこう祝ってくれた。

「二人になれば、今までできんかったことでできるようになることがいっぱいある」

 別居は続いて新婚の実感は「あまりない」と口をそろえるが、証しである結婚指輪はお互いに、プレー中も欠かさず身に着けている。

 新海プロは「笑いの絶えない家庭にしたい」と家族としての目標を掲げ、ゴルファーとしてはともに優勝を目指す。松田プロは「日本で優勝して海外の試合に出たい。出場がてら家族で海外旅行もできたら」。これに新海プロは言う。

「子供を産んだら産休制度もあるので、とにかく今、頑張らないと。これまでとちょっと違った感覚で試合を楽しんでいます」

 今季の二人に要注目だ。

週刊新潮 2024年5月2・9日号掲載

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