「社長を引き受ける際、妻の木村佳乃は…」 東山紀之社長が独占告白 思春期の子どもには「誠実に仕事をしているから信じてほしい」

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妻・木村佳乃の反応は

 これまで100名ほどの方々と直接お会いして、おわびを申し上げています。基本的には弊社の担当者と二人で会うことが多いのですが、被害者の中には、弁護士との同席を希望される方もいらっしゃいます。その際は、それぞれのご希望に沿う形で面談をしております。

 被害者の皆さんからは「これで心の中で一区切りができた」とおっしゃっていただくことが多いです。こちらから謝罪を申し上げる場であるのに、「社長を引き受けてくださり感謝しています」「いまだ先の見えない状況かと思いますが、お体ご自愛ください」などと、逆に私のことを心配してきてくださる方もいて、そんなふうに言ってもらえるとは考えもしなかったので、涙腺が緩むこともしばしばあります。

 妻(女優の木村佳乃)も私が社長を引き受けることについては、理解してくれました。社長就任を決断するにあたって自宅で、芸能活動を引退して被害者への補償に専念したいと、妻に話をしたら、静かにうなずいてくれました。誰も手を挙げないことを引き受けてしまう性格であることを、妻は分かっていたのかもしれません。記者会見の後など、世の中から大変な批判を受けた時も、私の心が折れないようにと明るく振る舞ってくれました。深いところで自分を理解してくれているし、信じてくれていると感じました。

「思春期の子どもは、外で冷たい目で見られることも経験」

 今回のことで子供たちも、ちょうど思春期ということもあり、友人の些細な言葉にも傷つくし、外で冷たい目で見られるといったことも経験しているようです。

 私は、貧しい家で育ったので、子供の時に辛いことを経験するのは成長の糧になると、そう思ってしまいます。子供たちにとっては関係のない理不尽なことでもあるのですが、今はただ、自分は誠実に仕事をしているから信じてほしいと伝えてあります。

 多くの方々の支えがあって、なんとか今の自分があるのだと感謝しています。周囲にいた仲間も皆、それぞれの道を歩み始めています。藤島(旧ジャニーズ事務所前社長・藤島ジュリー景子氏)とは補償の会議がありますので、Zoom等で毎日話はしておりますが、井ノ原(快彦)は、旧ジャニーズ事務所のタレントが移籍した「STARTO(スタート) ENTERTAINMENT」で取締役CMO(最高マーケティング責任者)となりましたので、友人として、家族等についての会話は、たまにありますが、仕事関係の話はしておりません。

 4月10日、本格始動したスタートエンターテイメントが東京ドームで記念公演を行いました。私は足を運んでおらず、ニュースなどで見ただけですが、後輩たちを無事送り出せたと思うと心底うれしかったです。

 古巣から去って独立した人たちもいます。私は、それぞれが自分の信じた道を選ぶことが正しいと思っています。各々が芸を磨き上げ、芸の道を突き進み、全体で日本の芸能界が盛り上がっていくなら素晴らしいことだと思います。

 そのためにも、私は全力で補償業務に専念していく。その決心に揺るぎはありません。

 前編では、東山が語った芸能界復帰の可能性、BBCのインタビューを「残念だった」と語る理由などについて報じている。

週刊新潮 2024年5月2・9日号掲載

特集「『東山紀之』独白 『ジャニーズ』補償贖罪の現在地」より

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