「ゴルフのために震災復興支援に背を向けた」 二所ノ関親方の問題行動…「師匠としての義務を放棄」

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「虚偽の欠席理由を届け出ていた場合…」

 大相撲担当記者が憤りもあらわにこう述べる。

「“親方にとってはタニマチとのゴルフも仕事なので、『勧進大相撲』の欠席は仕方がない”という理屈は通用しません。協会の仕事である『勧進大相撲』は“公務”のようなもので、対するゴルフは仕事としての側面が強いとはいえ、あくまでも“私用”に過ぎないからです。つまり、二所ノ関親方は自己中心的な理由で、震災復興支援の大義に一人だけ背を向けたといえます。親方に必要とされる倫理観が大いに欠如しており、批判されてしかるべきです」

 部屋からは被災地の石川県出身で、近い将来の横綱候補と評される幕内の大の里(23)が参加し、地元に思いをはせる言葉が美談として報じられたが……。

 2007年、当時横綱だった朝青龍(43)がケガを理由に巡業を欠席していた際、母国モンゴルで元気にサッカーを楽しんでいたことが明るみに出て、2場所出場停止などの処分を受けた不祥事が世間を騒がせたが、

「もし、二所ノ関親方も虚偽の欠席理由を協会に届け出ていた場合は、かつての朝青龍と同じように処分を受けなくてはいけなくなるでしょう」(同)

師匠としての義務を放棄

 横綱稀勢の里は19年1月の引退後に部屋付きの荒磯親方となり、21年8月に田子ノ浦部屋から独立を果たす。その4カ月後、元大関若嶋津(67)と名跡交換を行って現在の二所ノ関親方となり、同時に二所ノ関一門の総帥にも就任した。

「17年の初場所後、日本出身者としては19年ぶりの横綱となった稀勢の里は、現役時代から将来の協会を背負って立つことが大いに期待されてきました。若くして歴史ある名跡、二所ノ関一門の総帥に就任できたのも、周囲から次世代の理事長にふさわしいと目されているからです」(前出の大相撲担当記者)

 しかし、ここにきて、二所ノ関部屋からは耳を塞ぎたくなるような不協和音ばかりが聞こえてくる。「勧進大相撲」への欠席が象徴するように、人知れず二所ノ関親方が師匠としての義務を放棄しており、部屋が混乱に陥っているというのだ――。

 後編では、弟子・大の里によるアルハラ疑惑や、協会による二所ノ関親方へのえこひいきぶりについて詳報する。

週刊新潮 2024年5月2・9日号掲載

特集「能登支援『勧進大相撲』欠席でゴルフ優先 元横綱『稀勢の里』が『大の里』の『未成年に飲酒強要』いじめを隠蔽」より

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