「朝起きた瞬間、頭が真っ白に…」 円安ショックで“4000万円超のロスカット”、有名FXトレーダーが明かす“GWの悪夢”

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「もちろんショックですし、頭が真っ白になりました」

 そして、26日の金曜日、日銀会合後の植田総裁の会見をきっかけに、為替相場は一気に円安の歩みを早めた。あっきん氏もその行方を見守っていたが、「眺めていても結果が変わるものではない」と午前1時には就寝。そして、夜が明けて口座を確認してみると――。

「朝起きて、ドキドキしながらスマホアプリで口座を確認してみると、含み損を示していた画面の表示がなくなっていたんですよ。最初はエラーかメンテナンスかと思ったのですが、レートを確認したら損切りラインを越えていたので、あぁ、ついにロスカットか……と」

 4155万円のロスカットとなったのは、経営する会社の法人口座によるものだったが、個人口座で持っていたポジションも、4月29日(月)に約190万円のロスカットとなった。

 1ドル=160円台をつけた29日、対ユーロの円相場も一時、1ユーロ=171円台まで下落した。これはユーロが導入された1999年以降、最安値となる数字だ。

「淡々と話しているように思われるかも知れませんが、もちろんショックですし、頭が真っ白になりましたよ。ただ、最後まで自分の決めたルールに沿ってトレードできたので、ロスカットそのものには後悔はありません。昨年末に一時的に円高に振れた際には含み損が2000万円にまで減って、その時はなんとか助かりそうだと思ったのですが、ここまでの円安はさすがに想定外でした。しばらくFXのトレードはお休みしようと思っています」(同)

買っても負けても報告するのが筋

 最後に、高額なロスカットをXで報告した理由を聞いた。

「SNSの損益報告って、都合のいいことだけ書いて、負けた時には黙っている人が結構多いんです。私は、それはちょっと違うんじゃないかと思うんです。投資は上手くいくこともあれば失敗することもある。そういう失敗した部分も伝えたいという思いで発信を始めたので、これまで損益を全て公開してきました。また、私がトラリピを紹介したことで“やってみよう”と始めている人もいるので、今回のロスカットについても、利益を出した時と同じように公表するのは当然のことだと考えました」(同)

 事実、あっきん氏のトレード報告をきっかけにトラリピを始め、今回の急激な円安でロスカットとなったトレーダーも少なからず存在する。インフルエンサーとしての責任を感じるところもあるそうだ。

「私がこれまで法人口座の大きな額面でトレード報告をしてきたことで、ご自身の資産に見合わない額でトレードし、大きな損失を抱えた方がいたのではないか、と反省しています。例えば、資産5000万円の人の200万円分のポジションと、資産300万円の人の200万円では意味が違ってきますよね。今後は私の個人口座のもう少し現実的な金額で、NISAなども含めた、全資産の推移を公開するやり方に変えようかと検討しています」(同)

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