「カイロ大を卒業できるレベルでないのは明らか」「卒業証書に複数の不審な点」 小池都知事の学歴詐称疑惑…「疑惑は決定的なレベルに」

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「樋口さんも本件に深く関わっていました」

 そして実際にはA氏が日本語で文案を書いたというのである。もっとも、声明文の作成に関わったのは小島氏とA氏だけではなく、

「樋口さんも本件に深く関わっていました」

 当時、都議で小池氏の右腕として知られた樋口高顕千代田区長(41)。その樋口氏が、A氏に声明文案の作成を依頼したというのだ。

 さる都政関係者も、声を潜めて言う。

「2年前にも、樋口氏が小池氏の学歴詐称疑惑の隠蔽(いんぺい)に加担したとの告発文が都政関係者の間に出回ったことがありました。そこには樋口氏が小池氏にメールで送った英訳の声明文案が“証拠”として記載されていたのです」

 つまりは樋口氏がA氏の日本語の文案を下敷きに自身、ないし第三者の手で英訳を作成。それを確認のために、彼女に送付していたということになろう。

「疑惑は決定的なレベルになった」

 こうして20年6月9日午後2時、エジプト大使館のフェイスブックに学長の署名入りの声明文が掲載される運びとなったわけだが、

「(声明文が公表されるまでの時間があまりにも)“早い”とは思ったものの、その時はそれほど気になりませんでした」(小島氏)

 9日、決議案が提出されるも、翌日には声明文公表を受けて、自民党と共産党が提出者から離脱。決議案も否決され、小池氏は再選に弾みをつけたのである。

 以前から小池氏の学歴詐称疑惑を追及してきた作家の黒木亮氏は、

「今回の小島氏の実名告発で、疑惑は決定的なレベルになったのでは」

 と指摘する。黒木氏は銀行員時代にカイロ・アメリカン大学に留学し、修士号を取得している。当然、アラビア語に通じているが、

「私が最初に小池氏がカイロ大学を卒業していないのではと疑念を持ったのは、彼女のアラビア語を聞いた時です。アラビア語にはコーランにも用いられる文語と文字にできない口語の2種類があるのですが、彼女の文語は初歩的で、文語を話す際にも口語が交ざる。カイロ大を卒業できるレベルでないのは明らかです」

 さらに続けて、

「彼女は20年6月15日に卒業証書類を公開しましたが、それらにも複数の不審な点がある。例を挙げれば、卒業証明書の敬称・動詞・形容詞・人称代名詞がすべて男性形で書かれており、学部長のサインも文学部の同じ年度の卒業生が受け取った卒業証明書のサインと異なっています」

 葵の紋の印籠のように掲げる卒業証書にすら、疑念の目が向けられているのである。

 後編では、学歴詐称疑惑だけにとどまらない、小池氏が抱える“爆弾”について報じる。

週刊新潮 2024年4月25日号掲載

特集「『緑のたぬき』に『学歴詐称』疑惑再燃 『小池百合子都知事』の化けの皮が剥がれる日」より

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