「官僚には絶対なりたくない」東大生就職先が10年で激変 リッチな生活が約束される人気企業は?

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激務、深夜労働を回避

 ただ、そのような就職先の多様化の中でも近年、外資系コンサルティング会社の人気が高くなっている。アクセンチュア、マッキンゼーに加えて、ランキング12位にPwCコンサルティング(25人)、13位にEYストラテジー・アンド・コンサルティング(24人)が入っている。一体、どういうわけか。

 就職を控えた東大生がこう説明する。

「国家に貢献したいという思いから官僚を目指す学生もいますが、私は絶対になりたくありませんね。深夜まで働かされたり、中年職員が上にたまっていて昇進も遅いと聞きます。何より国家公務員総合職という仕事がキャリアアップにつながらないという現状があります。いったん官僚になってもすぐ海外に留学し、その後5年勤めて学費返還義務が消えてから外資系コンサルに転職する人もたくさんいます。

 外資系コンサルは専門的なビジネススキルが身に付きますし何より給料が高い。もちろん官僚並みに仕事はキツイでしょうが、今の東大生は若いうちからガンガン稼いでリッチな生活を送りたいというマインドが強いです。楽天グループやリクルートなども人気ですが、あくまでも腰掛け代わりで将来、外資系コンサルへの転職を狙っている人ばかりです」

 アクセンチュアは世界最大級のコンサルティング企業で、本社はアメリカのシカゴとニューヨークにあり、社員数は約73万人、日本は約2万3000人というスケールだ。企業のデジタル化やイノベーション、ビジネスの効率化などに関するアドバイスやソリューションを提供し、クライアントのビジネス成果を向上させることを主な業務としている。

 給与は、役職や経験、地域によって大きく異なるというが、日本では高度な専門知識やスキルを持つ従業員に対して高い報酬を支払っており、入社3年から5年で800万円を超え30歳ごろには1200万円に届く社員もいるという。「東大生自身、裕福な家庭で育ち、多くは学費の高い私立中高一貫校や鉄緑会など東大専門塾にも通っているので、勉強が大変とはいえリッチな生活に慣れています。給料が高い外資系コンサルが人気なのも当然です」(前出の教育ライター)

 富裕層が富裕層を再生産する。日本の格差社会は広がるばかりといえそうだ。

デイリー新潮編集部

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