韓国に敗れて明らかになった主力組と控え組の実力差 GK小久保のベンチスタートも疑問
パリ五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップのグループリーグBの最終戦、すでに決勝トーナメント進出を決めている日本と韓国の一戦は、後半30分に韓国が右CKから決勝点を奪い1-0で逃げ切った。この結果、25日の準々決勝で日本はグループAの1位カタールと対戦することになった。
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日韓戦を見て既視感を覚えたファンも多いのではないだろうか。2012年のロンドン五輪3位決定戦あたりから、韓国はロングボールによるカウンターか、フィジカルと高さを生かしたセットプレーに活路を見出すようになった。
中盤の構成力、ボールポゼッションでは日本に対抗できないことを知っているからだ。そんな韓国を倒すには、不用意なボールの奪われ方をしないことと、波状攻撃からゴールをこじ開けることが有効であることも周知の事実だろう。
実際、日本は0-0の膠着状態から後半18分にMF松木玖生、MF藤田譲瑠チマ、MF佐藤恵允を同時投入すると一気の攻撃のギアが上がった。
26分に松木が中盤で粘ってボールをキープし、絶妙のスルーパスから決定機を演出すると、2分後にはCB高井幸大がヘディングでチャンスをつかむ。
しかし、後半38分の藤田からのパスを受けた佐藤のシュートは上に外れ、後半45分+6分のフリーで放ったヘディングシュートは左ポストを痛打するにとどまった。
シュートがゴール枠を捕らえられなかったのは佐藤だけではない。FW細谷真大も41分の左CKからのヘディングはバーをかすめ、後半45+3分の右CKからのヘッドもGKの正面を突いた。どれか1つでも決まっていれば最悪ドローだったし、勝ち越すこともできた。
「ホームタウン・デシジョン」の懸念
今大会、ここまでの3試合でFW陣はノーゴールを象徴するような、韓国戦での拙攻と言える。
ただ、韓国に負けたからといってパリへの道が断たれたわけではない。準々決勝の相手はホストカントリーのカタール。とはいえ、カタールもグループリーグは苦しみながら勝ち上がってきた。
気をつけなければいけないのは、カタールの初戦だった対インドネシア戦(PKとFKからのゴールで2-0)で、インドネシアの選手がそれほど酷いプレーでもないのにレッドカードで退場となったことだ(2人目のレッドカードは明らかな反則だった)。
第2戦のヨルダン戦(2-1)でも決勝点のFKの直前、ヨルダンの選手が接触プレーで倒されているにもかかわらず主審はゴールを認めた。
2試合とも明らかに「ホームタウン・デシジョン」があったように見受けられた。このため日本も、接触プレーの際は細心の注意を払う必要があるだろう。まずは相手の挑発に乗らないこと。そして球離れを早くして接触プレーを避けるようにしたほうがいい。
最後にこれは結果論を承知で指摘するが、ターンオーバーを採用するのは当然として、GKまで代える必要があったのか疑問だ。
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