市井紗耶香氏、本人が繰り上げ当選を辞退しても”強制的に”参議院議員に…辞職するまで歳費はいくら支払われる?
理由は「旧立憲民主党」が“消滅”したから
国会議員になりたくないと言っている人が、いわば“無理やり”当選させられてしまうというのだから、耳を疑う話である。いったいどういう理屈なのか。
「市井さんが立候補していた19年当時の立民がいまは存在しないからです。22年に旧立民は解党し、今の立民は国民民主党の議員が合流して新党として結成されました」
すでに存在しない党の名簿は、誰もいじれないというのだ。
「旧立民の名簿に沿って、自動的に繰り上げが決まります。存続している党であれば離党した議員などを名簿から外すことができるのですが、存在していない党の名簿は後進となった党でさえ変更できないのです」
総務省に確認すると、上記した理由で市井氏が当選することは事実とのことだった。
「23日に中央選挙管理会が開催され、当選者を決定する『選挙会』を25日午後3時に開催することが決定しました。同会で市井氏の当選が正式に決定し、官報に告示された時点で国会議員となります」(選挙部管理課)
1日で働かずに辞めるのに「7万6466円」が支給
その後、どうように辞任して奥村氏にバトンタッチするのか。参議院事務局に確認すると、
「本会議に辞職願を提出し、議決を経て辞職が認められます。辞職願は代理でも提出が可能です」(参議院事務局議員課議員係)
先の立民関係者によれば、こうした手続きをなるべく早く終わらせなければならないため、根回しが大変だというのである。手続きを急がなければならない理由の一つに「給料」の問題がある。
「仮に1日だけの在職であっても、月額129万4000円の歳費と同100万円の調査研究広報滞在費が日割りで支給されると歳費法で定められています。4月の場合は30で割ることになるので、小数点は切り捨て1日あたり歳費が4万3133円、調査研究広報滞在費が3万3333円、計7万6466円が支給されることになります」(参議院議員課歳費係)
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