「実際に漏らして開発しました」 “うんちを漏らしても気付かれないパンツ”誕生秘話
10人に1人は「うんちのピンチ」と隣り合わせ
大人用オムツではダメなのか、と思う人もいるかもしれない。だが、オムツを履くという行為は自尊心を傷つけるうえ、サウナや銭湯の更衣室では人目も気になる。OMAPANを開発する前、洞本氏は生理用ナプキンの夜用を装着したり、パンツを3重に履いたり、急な体調不良の際はトイレットペーパーをお尻に挟んだりして凌いでいたが、いずれも対策としては不十分だったと振り返る。
OMAPANに救われた人は、潰瘍性大腸炎やクローン病といった腸の難病を抱える人に限らない。過敏性腸症候群(IBS)という腹痛と便秘または下痢を慢性的に引き起こす病気の患者や、なんとなくお腹が緩い人も含めると、日本人の10人に1人は腹痛によって多かれ少なかれ社会生活に困難を抱えているそうだ。飲酒したり、こってりしたラーメンを食べるだけで翌日お腹が痛くなる人もいる。実際に、数多くの過敏性腸症候群の患者や「単にお腹が緩い人」がOMAPANを愛用している。
「もし会社で漏らしたと気付かれたら、後々陰で言われ、社会的な面子(メンツ)に関わるる場合も。だからこそ、うんち漏れに気付かれる事を防ぐのは、大袈裟ではなく人生を守ることだと思っています。本当は、そんなことを気にしない社会になるのがいちばんですが……」(洞本氏)
帰省で高速道路を走る、旅行で観光バスに乗る、飲み会の締めにとんこつラーメンを食べる、長編映画を楽しむ……。楽しい予定が目白押しのGWは、お守りとしてOMAPANを履いて出掛けるのはいかがだろうか。
後編【常にトイレが気になって…「人生で4~5回漏らしました」 “バレないパンツ”を開発した難病社長の切実な思い】へつづく