女子卓球「パリで金メダル」への“ラストピース” 15歳「張本美和」が世界3位“中国勢撃破”で見せた進化と自信
15歳でのW杯メダル獲得は史上最年少
それでも、このままで終わらないのが今の張本の成長と、大器たる所以。第3ゲームでは力強い両ハンドドライブで押し込み11-6でものにすると、第5ゲームも王手をかけられながらも前後左右に王曼昱を動かす巧みなラリーを披露。また、点差を徐々に縮められ、プレッシャーを受けながらも11-9で取り切ったなかに張本のメンタル的な強さも垣間見えた。
その後、第6ゲームを失い2-4で敗れたものの、日本勢の前に立ちはだかってきた王曼昱相手に堂々たる戦いぶりで銅メダル。なお、15歳でのW杯メダル獲得は史上最年少であり、この大会では男子の張本智和も3位に入り、史上初の兄妹メダリストの誕生となった。
世界卓球では中国勢に勝利していた早田、平野が今大会では敗れ、ベスト8で姿を消すなかで、世界卓球で悔しい思いを味わった張本が飛躍を遂げた。1試合1試合が成長の場となっている、伸び盛りの張本が経験値を高めただけでなく、「世界3位撃破&銅メダル獲得」と結果も残した。自信を深めたであろう張本の存在で、パリ五輪に向けた女子チームの総合力は高まったと言えるだろう。
夏のパリ五輪に向けた最後の強化期間となっている国際大会。世界卓球であと一歩のところまで中国を追い詰め、期待を抱かせた日本女子チームの面々がそれぞれの試合で奮闘を続けている。そのなかでも、金獲得のラストピースとして加わった張本の成長には引き続き期待が高まる。
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