【UAE戦】GK小久保玲央ブライアン、ピンチなっても動じる気配なし…思い出す、若き日の日本代表“名キーパー”

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小久保と川口能活の共通点

 その後も日本の攻勢は続き、前半39分には山田のFKがUAEゴールを強襲するなど日本のワンサイドゲームになりつつあった。

 ところが前半43分、タテパスに左サイドを抜け出したSBアブドゥラ・アッバス・アルブルーシがGK小久保と1対1から左足シュートを放った。ゴール右下を狙ったシュートだったが、GK小久保は左手でコースを変えて決定機を防いだ。

 中国戦でも1対1の決定機を左足でブロックするなど、ピンチになっても小久保からは動じる気配がまったく感じられない。

 彼がゴールマウスにいれば、そう簡単に失点はしないという“安心感”を覚えるほどだ。かつて若き日の川口能活が漂わせていたオーラを小久保も身にまといつつあるのかもしれない。6月のW杯アジア2次予選ではA代表に招集して欲しい選手である。

 試合は後半21分に左SB大畑歩夢のアシストからMFか川崎颯太がヘッドで追加点をゲット。3月下旬のマリとのテストマッチではパスミスから失点に絡んでいただけに、「ああやって中に入って点の取れるところを見せたかった」という名誉挽回のゴールでもあった。

 むしろ問題はその後だった。後半29分、1トップのFW藤尾翔太に変わって細谷真大が起用された。中国戦ではスタメンで起用されながら、シュートを1本も打てずに後半45分に内野航太郎との交代を余儀なくされた。

復調できない細谷真大

 細谷の昨シーズンのリーグ戦は14ゴールでJ1得点ランク5位タイと飛躍の1年だった。しかし1月のアジアカップでは初戦のベトナム戦にスタメン起用されながら、これといった見せ場を作れず前半45分で交代させられた。

 次の起用は準々決勝のイラン戦で、逆転ゴールを許した直後の後半アディショナルタイムだったが、1回もボールに触れることなくタイムアップの笛を聞いた。

 Jリーグでも開幕戦の京都戦はPKを失敗するなど、公式戦8試合連続ノーゴールと復調の兆しが見えないままカタール入りした。

 大岩監督からすれば、これまでチームを牽引してきたエースの復活を期待したことだろう。しかし後半40分の松木のクロスにボレーで合わせたシュートは反応が遅れたためゴール枠をとらえることができず右に外す。好調時の細谷なら、自分からクロスに飛び込んで、身体ごと押し込んでいたことだろう。

 1分後にカウンターからFW佐藤恵允のクロスにフリーでスライディングシュートを試みたものの、うまくミートできずに右外へと流れた。

 彼以外にも松木と佐藤が決定機を迎えながらGKにストップされたりゴール枠を外したりするなど、「複数得点を取れるチャンスがあったので、最後はしっかり生かさないといけない」と大岩監督も苦言を呈す終盤の拙攻だった。

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