尼神インター・誠子も……女性芸人が「美人化」を目指さざるを得ない“意外”な理由

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女性芸人MCはいつも「井戸端会議」方式? 「型にはめられたくない」アラサー女性芸人たちの反抗心

 テレビで活躍する女性芸人の名前を検索すると、結構な確率で「かわいい」というワードがレコメンド表示される。ちなみに男性芸人だと「ライブ」や賞レースネタの名前が出てくることが多く、明らかな違いを感じる。

 最も、その違いを歯がゆく思っているのは女性芸人たち本人だろう。先日はハイツ友の会の解散が、「(主に男性の)顔ファンが嫌だったのでは」と臆測を呼んだ。ネタは面白いのに、美人であるばかりに見た目だけが先行してしまってもったいないという声も多く上がった。

 一方で、賞レースを制するのは男性ばかりという実態もあり、「そもそも女性芸人は面白さでは一段劣る」という偏見も根強い。そのせいか、女性芸人はMCに抜てきされても、単独MCは少ないように思う。必ず女性複数で回す、「井戸端会議」方式ばかりではないだろうか。

 典型的なのはヒコロヒーさんだ。元日向坂46の齊藤京子さんとダブルMCの「キョコロヒー」(テレビ朝日)や、水野美紀さんや鷲見玲奈さんらと回す「ドーナツトーク」(TBS系)。蛙亭のイワクラさんと吉住さんは「イワクラと吉住の番組」(テレビ朝日)。「トークィーンズ」(フジテレビ系)ではいとうあさこさんも指原莉乃さんと並んで名前がクレジットされている。福田麻貴さんは旧知の加納さんやラランド・サーヤさんと「トゲトゲTV」(テレビ朝日)をやっていた。芸人本人の話芸というよりは、他の女性との化学反応の面白さを狙うという意図が見える。

 美人だと顔ファンに粘着され、かといって垢抜けると「ブスのくせに気取りやがって」と嘲笑される。でもお笑いを頑張っても、従来のバラエティーでは単独で実力を評価してくれるところはなかなかない。それなら、外の場所で活躍できる可能性を広げたい。女性芸人たちが美容や女優業等にチャレンジするのは、お笑いが嫌になったからではなく、むしろ芸人としての影響力を高めたいからのように思うのだ。

 福田麻貴さんはドラマ「婚活1000本ノック」(フジテレビ)で主演を務め、ヒコロヒーさんや加納さんは小説も執筆。いずれも高い評価を得ている。丸山礼さんやバービーさんの美容知識の豊かさも有名なだけに、誠子さんが「美人化」で狙いたい市場も分かる。「女性芸人って面白くない割にお笑い以外のことにうつつを抜かしがち」。そういうイメージに、「型にはめないで」と怒り、全力で抗っている若手は増えているのではないだろうか。

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