「小池都知事の学歴詐称疑惑」最側近の告発が都庁内で「どっちもどっち」と冷めた目で見られているワケ
外国特派員協会で会見するも外国人記者からは「総スカン」、質問の大トリは「望月衣塑子氏」
告発記事には、この工作に加担した現・千代田区長の樋口高顕氏と都民ファ事務総長の荒木千陽氏は厚遇されていったと書かれているが、
「つまりは権力闘争に敗れたということでしょ。当時、小島さんが工作に異を唱えて疎まれたというならば分かりますが、“あの時もおかしいとは思っていたが、A氏の話を聞いてやっぱり騙されていた”という小島氏のストーリーは都合が良すぎます」
都庁担当記者は告発の内容自体についても「結局、4年前の騒ぎから根本的なところは変わっていない」と指摘する。
「ネットでは“小池ピンチ”と騒がれていますが、都庁内の受け止め方とかなり温度差があります。確かに小池さんの怪しさがより際立った。けれど、小島さんの告発に『新証拠』が出てきたわけではありません。カイロ大に事態の収束を頼んで声明を出してもらったことが明らかになったところで、カイロ大を卒業していなかったことを証明することにはならない。状況証拠に過ぎず、“やっぱり怪しかった”の域を超えないのです」(都庁担当記者)
小島氏もこの状況を打開しようと考えたのであろう。17日、日本外国特派員協会で記者会見を行った。だが、
「会場は日本人記者だらけで主要海外メディアは完全スルー。海外メディアで質問に立ったのは、中東系ニュースサイトの記者一人だけ。しかも『あなたの言っていることは意見、気持ち、ゴシップにすぎない。クビにされた腹いせだろう』とボロクソに罵倒されていました」(会見に出席した日本人記者)
その後、質問に立ったのは、アークタイムズの尾形聡彦氏、元TBSの金平茂紀氏、フリージャーナリストの上杉隆氏などすべて日本人記者や弁護士で、大トリを務めた東京新聞の望月衣塑子氏は、一人一問と限定されているのに関わらず、いつものように早口に3問質問を被せて参加者を閉口させていた。
今後の鍵を握るのは「ジャーナリストA氏」
小島氏は7月の都知事選で小池氏が再び「カイロ大」を経歴に書いてきたら、公職選挙法違反で刑事告訴する意向を示したが、今後、再燃したこの問題はどのような展開を見せるのか。
19日、小池氏は定例会見で小島氏の告発について聞かれ、「真実を証明できる唯一の主体は、カイロ大学が発行している卒業証書、また卒業証明書でありまして、これについては何度も公にしてまいった」「声明文はあくまで大学当局の意思で公表されたものでございまして、私自身が関知しているものではありません」と反論。相手にしない構えだ。
「小池さんがまた立候補するなら、カイロ大卒と出して来るでしょうね。というか今さら引っ込めるわけがない。小島さんによれば、今後A氏が名乗って出てくるとのことですが、A氏自らが語る内容に『カイロ大卒』をひっくり返すような新事実が含まれるのか、それともまた疑惑の域を超えない内容になるのか。そもそも、カイロ大の学位の出し方自体が怪しいと言われているわけです。カイロ大の方から『卒業していない証拠』が出てこない限り、延々と堂々巡りが続く気がします」(前出・都庁担当記者)
7月の知事選までまだドタバタが続きそうだ。