岡田阪神、主砲「大山悠輔」の状態はかなり深刻…積極的な戦力補強に動かなかったツケも出た序盤の戦いぶり
得点力の大幅ダウンも
昨シーズン、38年ぶりとなる日本一を達成した阪神。2位に10ゲーム以上の大差をつけての優勝だったということもあり、今年も優勝候補の筆頭に推す声も多かった。しかし、開幕から5カードを経過して勝ち越しはわずか1カード、6勝8敗で借金2という苦しいスタートとなっている(4月14日終了時点)。特に苦しんでいるのは打撃陣だ。ホームランは15試合で10本と出ているものの、チーム打率はリーグ最下位で、中軸の大山悠輔と佐藤輝明、森下翔太が揃って不振に陥っている。 【西尾典文/野球ライター】
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中でも気になるのが、主砲の大山の状態である。15試合中半分以上の8試合がノーヒットで、ホームラン0本、打点2と完全にブレーキとなっているのだ。4月14日の中日戦では2年ぶりに4番を外れて5番での出場となったが、3打数ノーヒットに終わっている。
オープン戦では最後の4試合を欠場するなど、下半身の状態に不安を抱えたままの開幕となり、それが古傷である左ひざの状態にも悪影響を及ぼしているのではという声もある。昨年は全試合で4番を務め、優勝と日本一にも大きく貢献しているだけに、大山の状態がこのまま上がらないということになれば、得点力が大幅にダウンする可能性は高そうだ。
昨年もチーム打率はリーグ3位、チームホームラン数はリーグ5位と、決して打ち勝ってきたわけではない。昨シーズンは四球を多く選ぶという方針があって、チーム出塁率はリーグ1位を記録し、それが打線の繋がりを生んでいた。
今シーズンも四球の数はリーグ1位とはいえ、2位以下との差はそれほど大きくなく、チーム出塁率は下位に沈んでいる。昨年、最高出塁率のタイトルを獲得した大山の不振に加えて、相手チームの研究によって、チーム全体で出塁する力が落ちていると見るのが妥当ではないだろうか。
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