鈴木亮平「韓国に20年くらい差をあけられた」の衝撃 関係者が明かした、日本のドラマ現場の惨状とカネの問題

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大沢たかおは海外にシフト

 21年8月に放送されたTBS系「日曜日の初耳学」でインタビュアーの林修と対談した大沢はその理由について「何で先をどんどん急ぐのだろうか」「クオリティーとかお客さん(視聴者)に喜びや感動を伝えることよりもとりあえず完パケ(ドラマの完成品)を作るほうが優先される」「そこに合わなくなった」と批判的に語っていた。

 大沢を知る芸能記者がこう明かす。

「彼が言いたかったのは映像や演技の出来栄えに満足がいかないのに改善しないまま撮影を終了してしまうドラマの撮影スタイルに不満がたまっていた、ということです。大沢は映像や演技に強いこだわりを持っているだけに我慢ができなかったのでしょう。日本のドラマのほとんどはここ20年進化していません。むしろ、予算削減を迫られる中、近年のドラマの質はますます低下しています」

 他にも原因があるという。主演級俳優を多く担当したベテランマネジャーはこう説明する。

「最近の俳優はいいドラマを作ることよりも少しでも多くのCMに出演することの方を重視しています。人気俳優の多くがいつもワンパターンの演技で終わってしまうのも、演技の勉強が不足しているから。肝心のテレビ局も俳優を育てるといった意識はほとんどありません。それどころか、アメリカで本格的に演技の勉強をしてきた俳優が監督から嫌われて脇に追いやられる現場も目撃しました。力の強い大手芸能プロダクションに忖度したキャスティングも目に余ります。特に若手や新人俳優の演技が下手でテイクを重ねたいところなのにやり直しする時間がないから仕方なくOKを出してしまう。まずいのは監督も分かっているのですが、時間の余裕がなくスケジュール優先になりがちです」

 これでは海外どころか国内の視聴者を満足させることすら難しい。1話に1億円をかけたと言われる「VIVANT」など例外もあるが、日本のプライム帯ドラマの制作費はおよそ3000万円前後。一方、韓国ドラマは1億円、作品によっては2億円を超えるという。

「脚本家や俳優に支払われるギャラは日本の数倍以上で、全16話の場合、脚本家の取り分は5000万円以上とも言われます。高額ギャラが保証されるので韓国の俳優たちは演技に専念できますし、監督も満足できる映像が撮れるまでこだわり続けます。このため韓国のドラマは細部にまでこだわり、高い完成度を誇ることができるのです」(前出の芸能記者)

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