嵐 「株式会社嵐」設立は独立への布石 四宮新社長に期待されている重要な役割とは

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旧ジャニーズ事務所へのペナルティがカギ

 一方、この大手芸能事務所幹部は「先に独立した二宮のCMが復活しているから、残っている4人は焦燥感を募らせているのは間違いない」と語る。

 二宮は2010年からJCBのCMに出演していたが、旧ジャニーズ事務所が故・ジャニー喜多川氏による性加害を謝罪した時点で打ち切りになってしまった。しかし、独立を背景に今月から再びCMが流れ始めた。

 松本潤(40)は第一三共などのCMがストップしたまま。相葉雅紀(41)のエバラ食品、櫻井のアフラックなどもそう。NHKもスタート社タレントの新規起用はしない方針を継続している。テレビ東京もスタート社と距離を置いている。

 スタート社にいると、旧ジャニーズ事務所へのペナルティから逃れられない。舵取り役の福田氏らの運営にも不透明な部分がある。たとえばスタート社は「スマイルアップと資本関係を全く有しない企業として発足した」と声明したが、それでは福田氏自身が億単位と認めている当座の運営費はどうしたのだろう。

 同社の資本金の1000万円は福田氏ら役員で持ち寄ったそうだが、これではスマイルアップ社から移籍した社員185人の1カ月分の給料も出せない。

 昨年12月、福田氏は一部マスコミを集めた取材会で、億単位の運営費は銀行からの借り入れると話していたが、それでは債務保証は誰が行ったのか?

「影の支配者」債務保証の主は誰か

 スタート社は創業したばかりでめぼしい資産がない。音楽原盤権などの諸権利はブライト・ノート・ミュージック社が押さえている。無担保で億単位の金を貸す奇特な金融機関が存在するとは考えられない。

 債務保証を行ったのは、福田氏が元ソニー・デジタルエンタテインメント社長であることから、ソニー・グループなのか、それともジュリー氏か、あるいは第三者か。

 債務保証を行った側は、仮にスタート社の返済が行き詰まったら、弁済しなくてはならない。一方でスタート社のスポンサーに近く、同社の経営に対し、極めて強い影響力を持つ。「影の支配者」とも言える債務保証の主はスタート社の社員も知らされていないという。

「知っているのは福田氏と役員だけでしょう」(旧ジャニーズ事務所の元スタッフ)

 これでは嵐やタレントたちも不安になるに違いない。昨年10月、旧ジャニーズ事務所が開いた記者会見で、同社顧問だった木目田裕顧問弁護士は、ファイナンス(資金調達)面については追って発表するとしていたが、その約束は福田氏によって反故にされた。

 そもそも福田氏は昨年12月にスタート社の社長就任が決まった後、1度も会見を開いていない。債務保証の件などを聞かれたくないのか。

 国辱的な性加害問題を起こした旧ジャニーズ事務所には世界中から視線が集まったが、その後継組織であるスタート社が会見を行わないのは奇異と言わざるを得ない。

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