米国の若者が「移住したい国」3位は「日本」…バイデン氏の再選を阻む“頭の痛い問題”とは
生活への圧迫を特に感じている若者層
雨風をしのぐ屋根付きの家を守るために米国人も必死だ。
不動産仲介プラットフォーム「レッドフィン」の最新の調査結果によれば、22%が「家賃や住宅ローンの支払いに充てるためにお金を節約し、食事をせずに我慢した経験がある」と回答している(4月9日付ニューズウィーク日本版)。
このような状況下で「インフレ率が3%程度に低下した」と言われても「あんなに高騰した物価がまだ上がっている」というのが多くの米国人の本音だろう。
生活への圧迫を特に実感しているのはミレニアル世代(28~43歳)とZ世代(18~27歳)だ。日本のように「親のすねかじり」が当たり前になりつつある。
「米国の親の47%が成人した子供たちに経済的援助を行っており、その額は月平均1384ドル(約21万円)に上る」との調査結果がある(4月2日付クーリエ・ジャポン)。
移住したい国の第3位に日本が
ミレニアル世代やZ世代にとっては医療も「高嶺の花」と化したようだ。「若者の3人に2人が高額な医療費を理由に病院の受診を控えた」とする調査結果がある(4月9日付BUSINESS INSIDER)。
社会の分断に嫌気がさして「住む国を分散したい」と考える米国人が急増しており、生活費が安い国の人気の的になっている(4月11日付ニューズウィーク日本版)。
最近の調査によれば、18~26歳の米国人が移住したい国のランキングの第3位に日本がランクインした(3月11日付Forbes)。欧米諸国以外で唯一日本がベスト10入りした理由は生活費の安さが決め手だったと思われる。
2020年の大統領選ではバイデン氏が若年層から支持を得たが、現在、その優位性は揺るがされている。
18~29歳の有権者は経済を最大の懸案事項に挙げる傾向が高く、その率は高齢者の2倍を超えている。すべての有権者が前回の大統領選の時よりも経済を憂慮しているが、悲観論は30歳未満で最も増加している(4月2日付ブルームバーグ)。
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