「大谷・水原コンビ」の近すぎる関係は「不思議ではありません」 元阪神通訳が明かす「仕事の8割はプライベートのケア」「経費は毎回“現金精算”」

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「高額契約」に垣間見える“ドジャースの事情”

 水原氏は事件が発覚した後のアメリカESPNのインタビューで、エンゼルス時代の年俸は8万5000ドル(約1300万円)、ドジャースとの契約は1年間で4500万~7500万円に及ぶと言及し、多くの人を驚かせた。

「年齢が高く、熟練した技術やキャリアを持っている方であれば、エンゼルス時代の水原氏の年俸と同等の額が支払われる可能性はあるかもしれませんが、それでも相場としてはかなり高額な部類に入ると思います。ドジャースとの契約は……、驚いたとしか言いようがありませんね(笑)」

 過去に取り扱ったスポーツ業界の求人情報を元に、水原氏の年俸に対する見解を述べる河島氏は、水原氏が高額契約を手に出来た理由についても次のように推察する。

「水原氏の場合は、おそらく大谷選手の強い要望があって球団職員として採用に至ったのではないかと思います。ドジャースとしては、悲願の世界一を手にするためには何としても大谷選手に活躍してもらわないといけませんし、きちんと野球に集中できる環境を整える必要がある。もし、長い時間、苦楽を共にする通訳と気が合わなかったとしたら、大谷選手も多大なストレスを抱えることになるでしょう。球団が大谷選手の提示条件を受け入れたとしても何ら不思議ではありません」

 さらに河島氏は、契約の背景にある大谷選手特有の事情についても言及した。

「大谷選手がドジャースと契約を結んだ時は、まだ結婚を発表する前で、大谷選手の周りには誰も家族がいませんでした。一歩グラウンドの外に出た時に、大谷選手の心身を誰がケアするのか。大谷選手は多くの人に顔を知られていて、一人では街を歩きにくい部分もありますから、プライベートを共にしていた通訳の水原氏に、そのタスクが割り振られるのは自然な流れかもしれません。ちなみに、私が阪神の通訳だった頃も選手のプライベートに付き合う機会は多かったですよ。たとえば、選手が試合をしている時に、奥さんや子どもたちの世話をすることは珍しくありませんでした。メジャーリーグの場合、各球団の球場には選手の家族用にファミリールームや特別席が用意されています。選手が家族と良好な関係を維持することも、試合での活躍に繋がる大事な要素というわけです。日本は施設の面でメジャーに後れを取るため、その代わりに、選手の家族をケアする意味で一緒に観光地を回ることもありました」

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