中国で「神薬」と呼ばれた「小林製薬」“紅麹サプリ”問題 「被害ゼロ」でも中国国内で“日本製品ボイコット”が起きる深刻理由

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習近平が“ダンマリ”を決め込むワケ

「“神薬”と謳うほど全幅の信頼を置いていた同社に裏切られたショックから、“あの小林製薬がそうなら、他の日本ブランドだって……”と、いまや中国庶民の懐疑の目は日本製品全体に及び始めています。実際、これまで中国の人たちから熱烈な支持を得ていたトヨタ車の売り上げにも冷や水を浴びせかねなくなっており、品質の高さに定評がある化粧品メーカー『資生堂』も例外ではなくなっている。中国市場で確固たるブランドを築いてきた資生堂はフランスの化粧品大手ロレアルの攻勢を受け、以前から守勢に回っていましたが、今回の“小林製薬ショック”によって一段と不利な立場に立たされたと見られています」(田代氏)

 他にも、中国に1000店以上のユニクロ店舗を構えるファーストリテイリングや600店近くを出店する吉野家ホールディングスも「内心、戦々恐々」としているのは同じという。

「実際に中国の人たちと話すと、本土だけでなく香港や台湾、シンガポールなどを含む中華圏で日本製ブランドが存立の危機に瀕していると感じます。小林製薬の問題について、中国政府はあえて言及を控えていますが、逆にそれが事態の深刻さを物語っている。トヨタやユニクロなど中国に進出し成功している日本企業は、現地で中国人を大量に雇用し、地元経済に貢献する立場にある。小林製薬の問題に関して中国政府が何か言うことで、もし他の日本企業の営業に悪影響を及ぼすことになれば、中国経済にとってもマイナスとなりかねない。習近平政権としてはひとまず静観し、日本で下される小林製薬への処分の行方を見守る構えと伝えられます」(田代氏)

「罪深き」は小林製薬。どうケジメの付けるのか、世界が注目している。

デイリー新潮編集部

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