「マスターズ」開幕 今年も連戦スタイルの松山英樹 快晴続きで我慢比べになった方が有利か

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戦い方は天候によって左右される

 天気予報によると、今年の4日間は初日の木曜日に一時的に雨が降る可能性があるが、それ以外は好天に恵まれるとのこと。

 降雨でグリーンが少しでも柔らかくなれば、オーガスタでの戦いは激しいバーディー合戦と化し、スコアは「20アンダーぐらいまで伸びる」(松山)。逆に快晴続きとなれば、グリーンは干上がって日に日に固く速く難しくなり、全体的にスコアを伸ばしにくい我慢くらべの戦いとなる。

 松山は「どちらも好き」と言いつつも、自分が勝利できる可能性は超難セッティングとなる後者のほうが高いだろうと踏んでいる。しかし、過去の優勝者である松山をもってしても、多くのことは手探り状態。それがマスターズならではの難しさと言えそうだ。

マキロイは優勝できるのか?

 ラスベガスのブックメーカーによる4月8日付けのオッズを見ると、優勝候補の筆頭は世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー で、他選手より若干抜きん出ている感がある。2番手はジョン・ラーム とロリー・マキロイ 、その後ろにはザンダー・シャウフェレ 、ジョーダン・スピース 、ホアキン・ニーマン 、そして松山らが続いている。ただし、2番手以降はオッズにあまり差がなく、いわば「ドングリの背くらべ」状態だ。

 世界ランキングというアングルから眺めてみると、1位の王座にいるスコッティ・シェフラーは、2022の年マスターズ優勝者。彼は3月のアーノルド・パーマー招待とプレーヤーズ選手権で連続優勝、続くヒューストン・オープンも2位タイと絶好調だ。そんなシェフラーが優勝候補の筆頭に上がるのは自然な流れではある。

 しかし、それでもシェフラーは、かつての王者タイガー・ウッズのように圧倒的な強さまでは誇っておらず、だからこそ世界ランキング2位以下の勝利も予想されている。

 世界ランキング2位のロリー・マキロイはすでにメジャー4勝を挙げているが、マスターズだけはいまなお勝てないでいる。2011年、優勝まであと一歩まで迫りながら、最終日のバックナインで大崩れした苦い経験がトラウマとなっている様子だ。

 今年、マスターズを制することができれば、キャリア・グランドスラムも達成される。マスターズ出場は今年が16回目、キャリア・グランドスラム達成に挑むのは今回が10回目。果たしてマキロイの悲願は叶うのか。そこに人々の興味が集まっている。

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