目玉の星麻琴アナは“三番手扱い”で良いのか…新装「ニュースウオッチ9」に早くも暗雲
スタッフにはびこる思い
「現場から中継するフィールドリポーターは、これまでアナウンサーが中心でした。3月までは5人いましたが、このうち3人が続投となり、新たに2人が加わった。さらに、広内キャスターと佐藤キャスターが加わったことで総勢7人に。1時間の番組で7人が中継することなどありませんから、正直、持て余している状況です。結果、フィールドリポ―ターには安易な街角インタビューばかりやらせることになってしまっています」
「ニュースウオッチ9」はアナウンサーが現場取材をする独特のスタイルが売りだったが、これでは宝の持ち腐れというわけだ。
「また、初回放送では自民党の裏金問題を与野党幹部に問うという企画で、政治部出身の広内キャスターがインタビューを行いました。しかし、出てきた幹部というのが、立憲民主党は安住淳国対委員長、自民党は稲田朋美幹事長代理でした。正直、2人とも今は政局のメインプレイヤーでも注目の人物でもありません。初回の見せ場なのですから、NHKのあらゆる人脈を使ってでも、この問題のキーマンと言われる森喜朗元首相や安倍派の金庫番だった事務方のトップなどを引っ張り出すくらいのことはしてほしかった」
なんだかこれでは、せっかく記者経験が豊富なキャスター2人を起用したのに、“やってる感”を見せているだけと言われてしまいそうだ。
「番組をご覧になって気づいた視聴者もいると思いますが、オープニング曲やスタジオのセットは全く変わっていません。『ニュースウオッチ9』は新型コロナワクチンの報道でBPO(放送倫理・番組向上委員会)から放送倫理違反を指摘され、存続の危機に立たされました。しかし、一から新番組を始めるにも準備時間が足りず、できる範囲で修正を加えて続行することになりました。そのためテコ入れも中途半端となり、“つなぎ感”が拭えないのです」
何だか番組がリニューアルした感じがしないのはそのためか。
「これには大きな理由が二つあります。一つは予算減額です。NHKは今年1月、2024年度から3カ年の経営計画を発表しました。そこには、事業支出改革として1000億円削減が掲げられています。だから早い話、お金がない。その一方で、NHKは新放送センターの建て替えも行っており、来年からニュースセンターなど一部施設の運用が始まります。放送センターが新しくなればセットも新たに作るわけですから、それまでは古いままで我慢というのが二つ目の理由。その面でも“つなぎ感”を拭いきれないのです」
青井アナが座っていたいわくつきの席に座ることになった星アナが、色々な意味で気の毒に思えてくる。