「武豊」「佐野量子」夫妻を襲った“大規模”窃盗事件 専門家が指摘する「犯行グループ」と「ルフィ事件」の知られざる類似点

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ルフィ事件との“接点”

「犯行グループは当然、武豊氏の自宅と知って侵入したと考えるのが自然で、住所だけでなく、土日は武氏が競馬のため不在だという点も把握していたことでしょう。また夜間はセンサーなどによる機械警備が手薄になる点なども考慮して、あえて深夜帯を狙ったと考えるのが合理的。つまりターゲットに関する必要な情報を揃えて犯行に及ぶ“周到性”が窺える反面、実行役には一転して“素人臭”が付きまとう。このアンバランスな構図で思い浮かぶのは、昨年に摘発が相次いだ〈ルフィ事件〉です。事前の情報収集やリサーチは入念ですが、肝心の実行犯らはSNSの闇バイトなどを使って募集した“寄せ集め”に過ぎませんでした」(小川氏)

 京都府警もロレックスなど高級腕時計のコレクターとして知られる武氏の「高価なコレクションを狙って押し入った可能性が高い」(前出・記者)と睨んでいるといい、警視庁関係者もこう続ける。

「香港やマカオなどには“盗品”であっても高値で買ってくれる業者やマーケットが存在し、仮に海外で売り飛ばされれば、被害品から犯人を追うのは不可能になる。昨年のルフィ事件で周知されたのは、暴力を行使するようなタタキ(強盗)をやれば長い懲役刑が待っており、銀座の高級腕時計店で起きたようなハデな強盗劇も捕まる確率が高いということ。そのため闇バイトでその手の犯罪に加担するメンバーを集めようとしても、いまはリスクを恐れてなかなか人が集まらず、同じ強盗でもよりハードルを下げたものへ勧誘するケースがあると聞く」

 捜査の先に現れるのは「ルフィの亡霊」か。1日も早い犯人逮捕が期待される。

デイリー新潮編集部

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