「彼女はいつも自転車に乗っていた」――津波で亡くなったアメリカ人の友人の思い出を胸に生きる女性 #知り続ける

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 時間がたったからこそ、浮かび上がってくる事実がある。震災直後から東北を取材し続けるルポライター・三浦英之氏が初めて知った事実。それは「東日本大震災での外国人犠牲者数を、誰も把握していない」ということだった。

 彼らは日本でどのように暮らしていたのか。そして、彼らとともに時間を過ごした人々は、震災後、何を思い、どう生きてきたのか――。

 新聞記者でもある三浦氏は、取材を続ける中で、宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)小中学校を訪れる。そこには、津波で亡くなったアメリカ人女性、テイラー・アンダーソンさんの親友、阿部麻衣子さんが養護教諭として働いているのだ。...

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