頼みの綱は「娘公認の新恋人」という新山千春 ママタレになり損ねたバラエティータレントが生き残る難しさ
大事なのは苦労人アピール? ママタレになり損ねたバラエティータレントのセカンドキャリアの難しさ
同情するわけではないが、日本ではまだまだ、離婚した女性に対して、「女」よりも「母親」を優先すべきだという意識が強い。子どものいるシングルマザーの恋には冷ややかな視線が向けられる。
例えば紗栄子さんは、ZOZOの前澤友作社長と交際時に大バッシングを受けていた。さらに不倫騒動を起こした女性は大炎上だ。広末涼子さんや福原愛さんなど、スキャンダルをものともせずに復帰した女性はそれなりにいるものの、バラエティータレント界では皆無である。矢口真理さんやベッキーさんら、バラエティー無双を誇った女性たちも今は見る影もない。今は新しい家庭を築いているが、イメージのリセットどころかママタレとしての道は絶たれたも同然だ。
そう考えると、女性バラエティータレントのセカンドキャリアは、「恋愛」軸では再構築が難しいという現実が見えてくる。もっと言えば、「幸せ」より「苦労」を見せた方が支持を得やすい。小倉優子さんは2度の離婚後、大学受験で話題となった。紗栄子さんも被災地支援など実業家の面を地道に見せ続けることで、世間の態度は軟化。好感度が急落した小島瑠璃子さんは、中国留学を表明した。結婚・出産を経ても自分がママタレ市場に入り込む余地がないだろうことを理解し、さっさと新天地に活動の場を移したのはさすがの嗅覚というほかない。
その点、新山さんは自分よりも娘が苦労する可能性にあまりにも鈍感ではないかと不安視されているのだろう。元夫の悪口に続いて、「いい娘自慢」で再ブレイクをもくろむようでは、道のりは険しい。
ただ、新山さんや木下さんの娘たちは幼い頃、親子共演ということでメディアデビューを果たしている。自身だけではなく、芸能界に興味を持つ娘のブレイクもかなえたいという思いもあるのだろう。娘の夢をかなえるために、どんな形であれ芸能界にしがみついていなくては。新恋人との仲良しぶりアピールに、少なからずそんな親心を感じるのは確かだ。新山さんの空回る野心、いや母心が、「失敗は成功の母」となることをただ祈るばかりである。
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