2年半同居も「交際の打診なし」!? 講談師・一龍齋貞奈さんの波乱万丈結婚ウラ話

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師匠に呼び出され…

 二人に業を煮やしたのが師匠の一龍齋貞心さんだ。

「籍も入れずにどういうつもりだ。俺が相手に聞いてやるから連れて来い」

 22年11月、東京・浅草に呼び出されたS男さん。どんな修羅場が訪れるかと思ったら、師匠からは「籍は入れたほうがいいよ」と優しく諭されただけだった。しかし、共通の知り合いや友人から「入籍はいつ」と問われる“圧力”が増し、昨年2月23日に入籍した。

 こぢんまりとした結婚式を9月30日、沖縄・宮古島で挙げた。「ようやく家族になった」と喜んだのも束の間、翌日、出席者も交えた一行でシュノーケリングを楽しんだ直後に、

「浜辺に置いておいたポーチを大潮で流された」(S男さん)

 ポーチには、全員の荷物を載せた車のキーが入っている。沖縄とはいえ、時は10月。日が暮れると寒さが増す。諦めかけた時、旅行者の男性が海に飛び込んで取ってくれ、結婚後初となる騒動は事なきを得た。

夢へ向かって二人三脚

 S男さんは自身の仕事の傍ら、貞奈さんの講談を応援し、時に講談会の受付を買って出るなど陰に日向に支えている。妻について「古典だけでなく、華道やオペラ、ジャズバンドとコラボした講談を手掛け、多くの人に知ってもらい、後世に残そうとしている」と感嘆するS男さん。貞奈さんは「海外でやるならまず英語が喋れないと」とS男さんが通っていた英語塾で学び、「いずれは海外でのんびりしたい」と夢を描く。

 貞奈さんはネタおろしの前夜にはS男さんに聞いてもらう。S男さんは寝落ちすることもあるが、「どういう気持ちでこのセリフを言っているか分からない」と容赦なくダメ出しし、頑張る貞奈さんに「おー、よくなってきた!」と励ます。

 夢へ向かって二人三脚、これぞ夫唱婦随の物語~。

週刊新潮 2024年4月4日号掲載

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