「製薬会社とは名ばかりの“アイデア商品屋”」「開発責任者にすら生薬の知識がない」 紅麹問題で揺れる小林製薬の“儲け重視”の企業体質

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被験者の身長を故意に低く記録

 薬に対するいい加減な姿勢は、2013年に発覚した不祥事からもうかがい知ることができる。それは小林製薬にとって市販薬とはいえ初めての治験が必要な医薬品として、肥満症改善薬を開発していた時に起きた。

「治験の現場でコーディネーターが小林製薬の要望に応じるために、被験者5人の身長を故意に低く記録したのです。データ改ざんが明らかになった後、小林製薬は治験支援を請け負った企業に損害補償を求める方針を発表するなど自らが被害者である旨を強調しましたが、傍目には無理筋でした。治験に求められるレベルがさほど高くない一般用医薬品とはいえ、初めての試みでいきなりこのような雑な過ちが露呈してしまうなんてあり得ない」(同)

 この治験では、実施した医療機関の職員も被験者に含まれており、実施の方法自体が医療倫理的に問題視されていたとも。かねて承認済みで治験の要らない薬ばかりを売り、研究開発費を軽視しケチってきたからこそ起きた不祥事だとはいえまいか。

 4月4日発売の「週刊新潮」では、甚大な被害を生み出した企業体質、さらに今後の経営上の危機などについて4ページにわたって詳報する。

「週刊新潮」2024年4月11日号

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週刊新潮 2024年4月11日号掲載

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