スーパースターでも永久追放処分に 大リーグを騒然とさせた「ピート・ローズ事件」

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永久追放処分

 だがしかし、ローズが日本だけではなく、米国の野球ファンからも総スカンを食らったのが、冒頭の引用でも触れられている野球賭博の一件である。先のジャーナリストが言う。

「ローズは85年、45歳でレッズの選手兼監督に就任すると、次のシーズンで現役を引退。翌87年からは監督業に専念するようになります。ですが、89年のシーズン前にローズが野球賭博に手を染めていたことが発覚。しかも、自身が監督を務めていたレッズの試合に賭けていたことまで露呈してしまったのです」

 続けて言うには、

「1919年にシカゴ・ホワイトソックスの選手がワールドシリーズを舞台に八百長を行った“ブラックソックス”事件以来、大リーグで野球賭博に関わる行為は禁忌とされてきました。ローズは“関係者が野球の試合に賭けた場合は1年間の資格停止、自分のチームの試合に賭けた場合は永久追放”という規則に則って、89年8月、永久追放処分の憂き目に遭ったのです」

 その後、ローズは永久追放の解除を嘆願しているが認められてはいない。それほど野球賭博に対する目は厳しく、その汚点は拭いきれないのである。

関連記事「18兆円市場! 中毒者急増の米国スポーツ賭博…150億円溶かしたスーパースターとは」では、スポーツ賭博の中毒者が急増中という米国で150億円もの大金を溶かしたスーパースターなどについて報じている。

週刊新潮 2024年4月4日号掲載

特集「違法賭博の深淵 『大谷翔平』を巻き込む『水原一平』虚飾の履歴書」より

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