共演者探しがより難化…「STARTO社」本格始動でドラマ界の勢力地図はどう変わるか
目黒の「月9」でスポンサーはどう動く?
一方、キリンホールディングスは3月上旬、Snow Manの目黒蓮とCM契約を結んだことを発表したが、この契約はスマイルアップ社を通さなかった。だから実現した。スタート社になっても当面は同じ状態が続く。
目黒は今年の夏ドラマの「月9」(フジテレビ)に主演することが内定している。「月9」のスポンサー6社のうち、2社はスマイルアップ社との取引を再開していないサントリーホールディングスと花王だから、両社がスポンサーを続けるのかどうかが注目される。
両社は3月までは「月9」のスポンサーだが、4月と10月は各局とスポンサー側の契約の見直し時期。目黒のドラマのスポンサーから外れる可能性もある。
夏ドラマではSexy Zoneの中島健人(30)もテレビ東京で金曜午後8時台に放送されている「ドラマ8」の主演が内定している。スポンサー問題は目黒と一緒だ。スタート勢はほかの芸能事務所のタレントとは扱いが異なる。
スタート社の若手を重用しても…
日テレ「シンドラ」の終了については、スポンサー面以外の理由を指摘する声もある。
「各局は深夜帯でスマイルアップ社の主演ドラマを多く流すが、その目的の1つはプライム帯(午後7~同11時)のドラマに同社の大物を出したいから。同事務所への点数稼ぎです。しかし、大物が相次いで退所したので、その意味が乏しくなってきた」(同・民放幹部)
「相次いで退所した大物」は岡田准一(43)、二宮和也(40)、生田斗真(39)、風間俊介(40)らを指す。局側としてはスタート社の若手を深夜ドラマで重用しても大きな見返りが期待できないのである。
昨年10月末にスマイルアップ社を退社した二宮は、TBS「日曜劇場」の今年の夏ドラマ「ブラックペアン2」に主演する。「退社理由の1つは、このドラマを含め、『日曜劇場』に出演できなくなるのを危惧したから」(大手芸能事務所幹部)と言われている。二宮は退社前から、このドラマへの出演を打診されていた。
「日曜劇場」のスポンサー4社にはサントリーホールディングスと花王が含まれており、加えて日本生命もスマイルアップ社との取引を中止している。スポンサーの4分の3が同社と決別中。「月9」とは事情が異なる。二宮が不安になっても無理はない。
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