PGAツアーとリブゴルフの統合話はどうなった? 豹変したモナハン会長の強気発言から分かること
モナハン会長の大きな変化
それにしても、昨年6月ごろと現在とでは、モナハン会長の表情や語調に大きな変化が見て取れる。
PIFを後ろ盾とするリブゴルフのマネーパワーに「PGAツアーは太刀打ちできない」と白旗を挙げ、秘かにルマイヤン会長にアプローチをかけた一昨年から昨年にかけてのモナハン会長には、不安と焦り、心身の疲弊が色濃く見て取れた。しかし、SSGと手を結び、新会社設立も現実化して新たな軌道に乗った今、以下のようにモナハン会長の言動には大いなる自信と強気が戻り、時には尊大とも感じられる態度まで見られる。
「このミーティングはPIFによるPGAツアー・エンタープライズへの投資が適正であるかどうかを評価するための重要なプロセスだ」
「ルマイヤン会長は選手理事たちに自己紹介を行なった後、自身のビジョンや何にプライオリティを置いているか、なぜPGAツアーに対して投資を行ないたいのかを熱く語っていた」
モナハン会長はすべてにおいて「決めるのはPGAツアーだ」「選ぶのはPGAツアーだ」「決定権はわれわれにある」というトーンを強く打ち出していた。そして締め括りは、モナハン会長のこんな言葉だった。
「これからもPIFとの交渉は続ける。その状況についてはできる限りアップデートするつもりだが、この交渉を公の場で行うことはできない。そこは理解してほしい。そして、これ以上、メディアに語ることはない」
良くも悪くも「強いモナハン会長」が戻りつつある。それが「最強のPGAツアーのカムバック」につながるのなら、「それもまたよし」というところだ。
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