「超合金」50周年 マジンガーZからドラえもんまで…BANDAI SPIRITSの担当者が明かす“知られざる歴史”
どこへ行く?「超合金」
「私の年齢層だと、『マジンガーZ』のオリジナルのアニメ世代ではないけれども、ゲームの『スーパーロボット大戦』シリーズのキャラとして認知しています。このシリーズに出てくるキャラクターを、オリジナルアニメは知らなくても、超合金で出してほしいという声は多いです」と話すのは同じくコレクターズ事業部でアシスタントマネージャーを務める寺野彰さん。
59歳の岡崎さんに対し、41歳の寺野さんの言葉は、世代が変わっても、また違う形で超合金がヒットする可能性や、ヒットしてきた事実を示唆している。
現在、50代以上を中心とする『マジンガーZ』以降のオリジナルアニメの作品ファン層だけではなく、次世代、さらにその次世代にまで「超合金」の人気が浸透する。次世代や次々世代がオリジナル世代となるアニメの「超合金」も作られてきた。
この先、「超合金」はどこまで進化を遂げるのか。
「超合金が50周年になったことで、すでに放送開始から50年以上が経った『マジンガーZ』をはじめ、これからかつて超合金となった往年の人気作品が続々と周年の節目を迎える。その周年タイミング事業で人気キャラクターにまた日の目が当たり、その超合金にも脚光が集まる」と岡崎さんは言う。
「超合金」のブランドそのものにも強みがあるという。
「バンダイスピリッツ」が手掛けるブランドの中でも『超合金』の認知度は圧倒的に高い」(岡崎さん)。
それゆえに、そのブランド力を生かし、より幅広いユーザーレンジを持つIP(知的財産)やキャラクターを生かした「超合金」がこれまでにも作りだされてきた。
一例が2013年に発売された『超合金 超合体キングロボミッキー&フレンズ』。ミッキーマウスをはじめとするディズニーのキャラクターをモチーフにしたロボットが合体して超巨大ロボとなるという代物だ。
昨年にはディズニー100周年を記念して、その第2弾も発売された。ほかにも『ドラえもん』や『ハローキティ』といったキャラクターたちも「超合金」となってきた。
「うれしいことに、超合金のブランドに対して、版権元様からオファーがもらえることもあった。これもこのブランドならでは、かもしれません」と寺野さん。
さまざまな方向で、これからも「超合金」玩具が世の中を魅了していくことになりそうだ。
記事【第一期のマジンガーZには200万円の値段…3000体以上集めた超合金コレクターは「私にとっては骨董品の域…」】では国内屈指のコレクターが魅力を語っている。
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