「不適切にも」“注釈テロップ”がテレビ局の与えた影響…かつて禁止されていたこともあるフレーズとは

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注釈テロップ禁止の局もあった

「『よい子は絶対にマネしないで』が最も古いかもしれません。子供にマネをされて問題が起きれば番組の責任が問われかねないという考えから生まれた、 防衛策としての注釈テロップでもあるわけです」

 昔は「オレ、よい子じゃないもーん」と堂々とマネする子供もいた。

「落とし穴や早食いで事故が起きた時には、テレビの影響も指摘されました。そのため、この手のテロップをNGとするテレビ局もありました。テロップを出さなければならないような演出や映像はよくないという考えでした」

 立派な考えだ。

「しかし、面白く、衝撃的な映像には勝てず、そんな理想も自然消滅する形となりました。最近よく見かけるのは《特別な許可を得て撮影しています》とか《個人の感想です》《諸説あります》《専門家の指導のもと、安全に配慮して撮影しています》といったところでしょうか。情報番組や報道番組の《内容を一部変更してお送りしました》なんてのもクレーム対策と言っていいでしょう」

テロップ多用の流れ

「ふてほど」のテロップは業界に影響を与えただろうか。

「『ふてほど』内の注釈テロップにも批判的な声も少しはありますが、功罪の功の要素がほとんどです。そのため、このドラマをきっかけに情報番組、ドラマでもテロップを多用するケースが増えてくるでしょう。バラエティではギャグ、ネタとして使う番組が出てくると思います」

 ただ、それらもすぐに飽きられる可能性がある。さらに問題があるという。

「新たなテロップの多用された時、これまでの定番テロップへの批判や不満が表立ってくる恐れもあります」

《特別な許可を取って……》は「テレビだからって特別扱いされるのはいかがなものか」、

《撮影のためバスタオルを……》は「なんでタレントだけ許されるのか」、

《スタッフがおいしく……》には「ウソだろ?」なんてことにもなりかねない。

「これまで許されていた注釈テロップが許されない流れになるかもしれません。やはり難しい時代ですね」

デイリー新潮編集部

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