スタンフォード大学に進学する佐々木麟太郎選手は、「オペラ歌手」でも成功すると思うワケ

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訓練すれば必ず名歌手になれる

 人間、顔が似ていると声や喋り方、歌い方も似るものです。ちなみに、麟太郎選手が喋るのを聴くと、お腹の底から美しい声を自然に発していて、いい歌を歌いそうに聴こえます。

 パヴァロッティの声については、往年の大指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンが「神が声帯にキスをした」といいました。麟太郎選手の声も、なかなかのものです。なにしろ、頭蓋骨の形状も、骨格全体も、パヴァロッティにそっくりなようなので、いい声が出ないはずがありません。訓練すれば、すごい歌を歌うのではないでしょうか。

 麟太郎選手、スタンフォード大学で野球にも、学業にも、全力で打ち込んでください。そして、一流のメジャーリーガーになってください。成功すると願っているし、成功を信じています。でも、人生、なにがあるかわかりません。

 万が一、野球に限界を感じたときはオペラ歌手をめざしてはどうでしょうか。必ず成功しますから。それは、あの世紀の歌手が、あなたとほとんど同じ顔、同じ身体だったという事実によって、保証されていますから。

香原斗志(かはら・とし)
歴史評論家、音楽評論家。神奈川県出身。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業。著書に『カラー版 東京で見つける江戸』『教養としての日本の城』(ともに平凡社新書)。音楽、美術、建築などヨーロッパ文化にも精通し、オペラを中心としたクラシック音楽の評論活動も行っている。関連する著書に『イタリア・オペラを疑え!』(アルテスパブリッシング)など。

デイリー新潮編集部

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