「不適切」最終回は「あまちゃん」の“再演”となるのか 期待されるクドカン流大どんでん返し

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

「あまちゃん」と共通の願い

「あまちゃん」で、強い印象を残したのが劇中で11年3月11日に発生した東日本大震災を扱ったこと。「不適切」では阪神淡路大震災が描かれていることから、まったく異なって見えるこの両作には実は共通の願いが込められている、と考えてもおかしくないだろう。15日に放送された「不適切」第8話では、ラストの喫茶店のシーンで「あまちゃん」にレギュラー出演していた小泉が本人役でサプライズ出演している。

 第1話で市郎が24年にタイムスリップした後、86年に戻るため喫茶店の和式トイレに張られていたアイドルのポスターをめくると、時代を行き来できる巨大な時空ホールがぽっかりと空いていた。そのポスターに写っている人物も小泉だった。

「不適切」では、24年側は小泉の40周年記念ポスター、86年側は小泉の大ヒット曲「渚のはいから人魚」(84年発売)のポスターとなっている。また、第8話での登場シーンは短時間だったが、実は小泉がこのドラマの要所に関わっているという点、そして「あまちゃん」を想起させる点で、極めて重要な役割を担っている。「あまちゃん」で、小泉は母・春子として「それは突然やってきました」と東日本大震災の発生を知らせるナレーションも担当していた。

「あまちゃん」の最終回は12年夏に行われた北三陸鉄道の復旧式を登場させた上で、アキとユイがトンネルの出口から差し込んでいる光に向かって駆けていく姿が描かれた。このトンネルの出口はまるで未来にタイムスリップする時空ホールのような不思議な光を放っており、希望に満ち溢れたシーンとなった。

「不適切」の最終回の展開を正確に予想するのは困難だが、もしかしたら、「あまちゃん」を想起させるものになるかもしれない。伏線はいくつかある。15日放送の第8話では、未来で父の市郎と会った純子が、86年の日本に戻り「年をとるの、いやじゃなくなった」「全部楽しみたいから今勉強するの」と青山学院大学の入学試験に向けて勉強を続けていた。

次ページ:大テーマの“親子愛”

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。