「不適切」最終回は「あまちゃん」の“再演”となるのか 期待されるクドカン流大どんでん返し
29日に最終回
昭和と平成の時代を鮮烈な視点で描いたTBSのタイムスリップドラマ「不適切にもほどがある!」(金曜午後10時)が29日に最終回を迎える。中学校の体育教師でパワハラ、セクハラなど不適切な言動が多い野球部顧問の小川市郎(阿部サダヲ)が、1986(昭和61)年から2024(令和6)年にタイムスリップしテレビ局に勤めるシングルマザーの犬島渚(仲里依紗、後に自身の孫と判明)と出会い一安心を得るが、コンプライアンス意識やポリティカルコレクトネス(ポリコレ)が渦巻く息苦しい社会に市郎の怒りが爆発し…という波乱のストーリーだ。
【写真】「面白すぎる」「めっちゃ笑いました」とファン絶賛…阿部サダヲと仲里依紗の“不適切”シーンほか
“クドカン”こと脚本家の宮藤官九郎氏が手がけるこの最新ドラマはテレビに対する自己批判的な風刺と過剰なギャグを満載した斬新なストーリーで視聴者を魅了しているが、ここに来て最も注目されているのは、やはり市郎と86年に残してきた娘の純子(河合優実)の生死の行方ではないだろうか。
この2人の運命は2月23日に放送された第5話で明かされている。「父親に会ってほしい」と渚に頼まれた市郎はホテルのラウンジで犬島ゆずる(古田新太)と対面し、ゆずるの妻が市郎の娘・純子であることを知らされた。ゆずるからの手紙をきっかけに市郎は兵庫を訪れるが、95年1月17日午前5時46分、市郎と純子は駅までの帰路で阪神淡路大震災に巻き込まれてしまう…。
「不適切にもほどがある!」(以下、「不適切」)を語る際、よく引き合いに出されるのはクドカンが脚本を担当した13年度前期放送のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」である。ヒロインである東京の女子高生・天野アキ(能年玲奈、現のん)が夏休みに母の春子(小泉今日子)の故郷である北三陸を訪れて祖母の仕事だった海女となり、その後、アイドルになるために奮闘する姿が描かれた。
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