【柴田勲のセ・パ順位予想】今年の巨人は良い…開幕1番スタメンは23年ぶりの新人か

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優勝予想は…

 さて今年の順位予想をしたい。

 〈セ・リーグ〉

(1)巨人(2)阪神(3)ヤクルト(4)広島(5)DeNA(6)中日

 優勝は巨人と阪神の争いになるだろう。ここは巨人OBとして推さないワケにはいかない。阿部新監督の下で投打ともに競争で戦力アップした。球団創設90周年を飾ると信じている。

 阪神は投打に安定している。だが昨年は出来過ぎの感があった。選手層の薄さが気になるところで連覇はどうか。

 ヤクルトは村上宗隆の復活なるかどうかがカギを握る。打線は悪くない。投手陣が奮起すれば3位に食い込めるとみた。

 広島は西川龍馬が抜けた穴が痛い。救援陣はともかく先発陣が弱い。若手のレギュラー争いに期待したい。

 DeNAは今永昇太、トレバー・バウアーの大駒2枚が抜けた。打線は良い。新戦力の台頭次第で上位進出もある。

 中日は昨季、総得点、打率、本塁打などがリーグワーストだった。巨人から中田翔が移籍してきたが今年35歳になるベテランに期待するのは苦しい証拠。投手陣は充実しているものの投打のバランスが悪い。

パ・リーグは混戦を予想

 〈パ・リーグ〉

 最下位は日本ハムとみているが、あとの5チームで混戦となろう。あえて順位をつけるとこうなるのではないか。

(1)オリックス(2)ソフトバンク(3)ロッテ(4)西武もしくは楽天

 オリックスはエースの山本由伸が抜けて大穴となりそうだが宮城大弥がその穴をかなり埋めてくれそうだ。打線は元々良いが、西川の加入で厚みが増した。リーグ3連覇中、勝ち方を知っているのが強みだ。

 ソフトバンクは先発陣の充実が大きなポイントとなりそうだ。救援陣はいい。山川穂高の加入が打線に勢いをもたらしそうだ。巨人から移籍したアダム・ウォーカーがどれだけやれるか。

 ロッテは昨年最終戦で2位に滑り込んだ。今年は佐々木朗希が1年間フルに投げられるかどうかで順位が変動しそうだ。打線は新加入のネフタリ・ソトの活躍に期待したいところだろう。

 西武の投手陣はリーグトップクラスだが、打線の充実が課題になる。メジャー通算114本塁打のヘスス・アギラーに大きな期待がかかる。

 楽天の先発陣は若返りを図り、メジャーに移籍した松井裕樹の穴を則本昂大が抑えに回って埋めた。打撃陣は実績のある選手たちの奮起次第だろう。今江敏晃新監督がどんなチーム操縦を見せてくれるか。

 日本ハムは投打にわたって戦力不足の感は否めない。就任3年目の新庄剛志監督、悲願のAクラス進出なるか。

 さあ、29日から東京ドームに阪神を迎えての開幕3連戦、次回の今コラムでは威勢のいいスカっとした記事を出したいところだ。(成績などは27日現在)

柴田 勲(しばた・いさお)
1944年2月8日生まれ。神奈川県・横浜市出身。法政二高時代はエースで5番。60年夏、61年センバツで甲子園連覇を達成し、62年に巨人に投手で入団。外野手転向後は甘いマスクと赤い手袋をトレードマークに俊足堅守の日本人初スイッチヒッターとして巨人のV9を支えた。主に1番を任され、盗塁王6回、通算579盗塁はNPB歴代3位でセ・リーグ記録。80年の巨人在籍中に2000本安打を達成した。入団当初の背番号は「12」だったが、70年から「7」に変更、王貞治の「1」、長嶋茂雄の「3」とともに野球ファン憧れの番号となった。現在、日本プロ野球名球会理事を務める。

デイリー新潮編集部

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