前田敦子、趣里、Aマッソ・加納も…多くの役者を虜にする女性戯曲家の実力と評判

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“背水の陣”で手応え

 2018年6月、劇団「大人計画」を主宰する松尾スズキが脚本と演出を担当し、勘三郎が主演の舞台「ニンゲン御破算」が上演された。根本は勘三郎から招待を受け、劇場に足を運んだことで人生が大きく動き出した。

 高校に進むと、生の舞台だけで年間120本を見たという。卒業後、ENBUゼミナールの演劇コースに進んだ。ちなみに、同ゼミのシネマプロジェクトで映画「カメラを止めるな!」が生まれたのはよく知られている。

 熱意は誰にも負けなかったが、足の持病で動作に制限があり、どんな役でも演じるというわけにはいかない。そのため自分で脚本を書くと決心。2009年5月に劇団・月刊「根本宗子」の実験公演を行い、アルバイトをしながら自作を上演する日々が続いた。

 しばらくすると、アルバイトを可能な限り減らし、演劇に集中する“背水の陣”を敷く。挑戦すると手応えを感じた。徐々に知名度が増していき、“期待の新人”という評価も定まった。2016年の「夏果て幸せの果て」から21年の「もっとも大いなる愛へ」までの4作品が岸田國士戯曲賞の最終候補に選出されたが、惜しくも落選している。

ブレイクは確実

「21年には劇作家、演出家として専念することを発表し、俳優は“引退”したことになりました。ところが今年は演劇活動15周年の節目となり、1年間だけの俳優復帰を決断したのです。1月に『~15年目で本気のバー公演もっかいやります!~新作『腑に落とす。』』を上演し、自身も舞台の上に立ちました。役者復活というトピックだけでなく、小日向文世さんの長男である小日向星一さんと共演という点でも話題になりました」(同・演劇関係者)

 テレビ業界などでは、根本がお笑い芸人からも高い支持を集めていることでも有名だという。例えば、お笑いコンビ、Aマッソの加納愛子はファンを公言しており、根本とテレビ番組で共演したり、雑誌で対談をしたりしている。

「加納さんも1月の『腑に落とす。』に駆け付け、周囲に『一緒に仕事をしたい』と話していました。実はプロジェクトが動いており、根本さんと加納さん、そして前田敦子さんも加わって、3人で舞台を上演する予定だと聞いています。とにかく今の根本さんに関しては、業界の評判はとてもいいです。今後、民放キー局のドラマや、予算のかかった大作映画の脚本なども依頼されるのは確実と言われています」(同・関係者)

デイリー新潮編集部

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