他球団は警戒も…崖っぷち巨人「松原聖弥」は外野レギュラー争いで生き残れるか
松原には最後のチャンス?
さらにオープン戦終盤に入って、丸の打席数が増えてきたことから「レフトは秋広優人(21)ではなく、丸」と予想されている。残るセンターのレギュラーだが、ドラフト3位ルーキーの佐々木俊輔(24)を推す声も多い。
「佐々木も肩が強いです。阿部慎之助監督(45)は、左打者には引っ張って強い打球も打ってもらいたいと考えています。長打力なら、松原よりも佐々木です。オコエをファームに降格させる際、阿部監督は課題を与えました。外角の変化球が来ると、体勢を崩されて当てるだけのバッティングになるクセが指摘されたようです。一軍に再昇格したらスタメン・センターで使う可能性は高い。他にも赤マル急上昇中の外野手は、浅野翔吾(19)です。一昨年のドラフト1位選手であり、初スタメンで起用された20日の千葉ロッテ戦では『1安打1盗塁』と結果も出しました。将来のスター候補なので、ペナントレース本番で一度スタメン起用されたら、しばらくは我慢して起用し続けるでしょう」(前出・関係者)
阿部監督はチーム改造の一環として、「連打が出ても、(走者が)渋滞を起こしてしまう」と、機動力のなさを挙げていた。一発に頼りすぎた打線の組み換えと、走れる選手を求めていたが、面白いデータがある。
プロ野球中継が地上波のゴールデンタイムで生放送され、巨人戦のテレビ視聴率が20%台半ばの高い年間平均視聴率を誇っていた80年代。その頃のチームには松本匡史氏(69=玉川大学野球部監督)がいた。松本哲也(39=ジャイアンツ女子チームコーチ)がリードオフマンとして活躍していた09、10年は293万人以上の観客動員数をカウントしている。つまり、「スピード・プレーヤーが活躍したシーズンはファン人気も高く、チームも強い」という仮説も成り立つのだ。
「亀井コーチはセンターを守れる外野手の条件として、『肩の強さよりも守備範囲の広さ』を挙げています。その条件に合うのは松原、佐々木、萩尾、オコエ、浅野、重信慎之介(30)…」(前出・同)
松原にとって、今季はレギュラー奪還のラストチャンスかもしれない。果たして阿部監督の決断は?