北朝鮮戦 森保監督は意外と頑固…アジア杯の戦犯を積極的に起用した狙いは何か

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 森保一監督は意外と頑固である。その一方で選手を気遣ったり、気配りしたりする優しさも併せ持つ。その両面を見ることができた朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との北中米W杯アジア2次予選のスタメンだった、

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 スタメンに名を連ねたGK鈴木彩艶はアジアカップ5試合で8失点。右SB菅原由勢はイラク戦でサイドを破られ決勝点をアシストされ、その後はポジションを毎熊晟矢に譲っている。左SB伊藤洋輝も攻撃力不足を指摘された。

 MF南野拓実はイラン戦でMF久保建英と交代でトップ下のポジションを任されたが、ほとんど何もできなかった。もうトップ下は久保がファーストチョイスと思っていたが、森保監督は第2戦を見据えてMF中村敬斗ともども温存したのだろう。MF守田英正はイラン戦後に自身の考え、指導陣がもっと試合に介入するようストレートに述べて波紋を呼んだ。

 さすがにMF遠藤航はオーバーワークのためベンチスタートになったが、代わりにキャプテンマークを巻いたのはイラン戦でPKを与えて敗因の直接の原因を作ったCB板倉滉だった。

 それぞれが、それぞれの思いのあるアジアカップだっただろう。ベスト8で敗退という苦い記憶を払拭し、再スタートを切るための舞台を森保監督は用意したのではないか。そしてそれは、指揮官自身も同じ思いだったのかもしれない。これはこれで、頑固だけど賛同したい。

やはり「決定力不足」

 試合は開始2分でいきなり動いた。久々の代表復帰となったMF田中碧のクロスからチャンスを作り、MF堂安律の折り返しをボールウォッチャーにならずポジションを移動した田中がゴール右上に決めて先制した。遠藤航と守田のコンビだと、プレーの重心が後ろに傾きがち。その点、田中はカタールW杯でのスペイン戦のようにタテへの推進力がある。彼の真骨頂が表われたプレーでもあった。

 ただ、ここからがアジアカップの再現だった。

 チャンスを作りながら、なかなか追加点を奪えない。11分の守田のシュートは枠を外し、13分の堂安のボレーと42分のGKと1対1のビッグチャンスはいずれもGKカン・ジュヒョクに阻まれた。試合後、森保監督は課題を聞かれて「決定力不足」と即答したが、こればかりは“特効薬”がないのが現状である。

 前半は2トップにグラウンダーのパスを出して走らせる、単調な攻撃に終始していた北朝鮮だったが、後半開始と同時にガラリに攻め方を変えてきた。4-4-2の両サイドMFを高い位置に上げ、4トップに近い形でサイド攻撃を仕掛けてきた。

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