「もっと早く“泣いて馬謖を斬る”べきだった」水原一平氏・違法ギャンブル騒動で問われる大谷翔平“1000億円ビジネス”の危機管理
大谷翔平（29）の通訳・水原一平氏（39）が起こした違法ギャンブル騒動で際立ったのは、当初の説明を一夜でひっくり返すなどした大谷サイドの対応のまずさであろう。業界からは「もっと早く、泣いて馬謖を斬るべきだった」との声も出ている。いったい大谷の危機管理にはどのような問題があったのか。
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【写真】水原夫妻と大谷夫妻の仲睦まじげな様子。水原妻の笑顔がせつない
一夜で水原氏が発言を撤回したワケ
スポーツ業界に詳しい関係者は「すべての対応に素人感が目立つ」と指摘する。
当初、水原氏は米スポーツ専門局「ESPN」の取材に「大谷に借金の返済を頼んだら助けてくれた」と答えた。水原氏を窮地に陥らせていたのは、スポーツベッティングに費消したとされる450万ドル、日本円で約6億8000万円に相当する巨額の借金だった。
水原氏は、大谷が自分のコンピューターにログインして水原氏の横で数カ月にわたって分割で電信送金を行ったとESPN記者に説明。なぜ大谷から直接、返済金を受け取らなかったのかと問われると、「彼は私にギャンブルをさせたくなかったからです」と答えた。
だが、この話はたった一夜でひっくり返った。翌日、水原氏は「大谷はギャンブルの借金だと知らなかった」と発言を撤回。さらに大谷の代理人弁護士が「大規模な窃盗被害にあった」との主張を始めた。
「ESPNによれば、水原氏のインタビューは大谷の広報担当者がセッティングしたとのこと。つまり大谷の合意のもと、水原氏は語っていたわけです。けれど、そんな説明では大谷を守りきれないと弁護士が考え、方向転換したのでしょう」（スポーツ業界に詳しい関係者）
スポーツマネジメント会社がついていない
大谷が送金した先は連邦捜査局から捜査を受けている違法ブックメーカーだった。もし大谷が違法なカネの支払いだと知った上に自らの意思で送金していたならば、大谷自身にも刑事責任が生じる可能性が出てきたのである。
もっと早く弁護士が入っていれば対応は変わっていたはず、と関係者は続ける。
「支払い能力がないのに6億8000万円もの大金をギャンブルで消費してしまった人間など守れるわけがない。発覚段階で泣いて馬謖を斬るべきだった。正しい判断を下せるブレーンが大谷の周りにいないことが問題なのです」
大谷にスポーツマネジメント会社がついていないことを疑問視する声も出ている。ある広告代理店関係者によれば、通常、大谷クラスならばIMGなどの大手スポーツマネジメント会社と契約するが、大谷の周りにはそうしたプロの影がないという。
「非常に珍しいケースです。我々が大谷に仕事を依頼する際、窓口になっているのは日本人弁護士です」（広告代理店関係者）
当該弁護士について調べてみると、自分を含めて2人の弁護士が所属する小規模事務所を都内に営む人物だった。ネットを調べる限り、大谷との関連は全く出てこない。
取材を申し込んだが「コメントは差し控えます」との回答だった。なお前述した「大谷は大規模な窃盗被害にあった」と主張している弁護士は、アメリカの「バーク・ブレトラー法律事務所」所属で、違う人物である。
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