法廷で不利になると「今日はやめてもらいたいね~」 4人殺害の「連続強盗殺人犯」が“119回”の公判を経てたどり着いた「意外な結末」
行方をくらませた「社長の運転手」
昭和から平成、令和へと時代は変わっても“凶悪事件”が消えることはない。世の中を震撼させた犯人たちは、一体なぜ凶行に走ったのか――。その深い闇の一端を垣間見ることができるのは、彼らが法廷で発した肉声だ。これまで数多くの刑事裁判を傍聴してきたノンフィクションライターの高橋ユキ氏に、とりわけ印象に残った“凶悪犯の言葉”を振り返ってもらう。今回、取り上げるのは「新宿4人強殺事件」の裁判である。
***
2001年6月30日早朝、東京都新宿区のマンション一室から「キャー、助けて」という悲鳴が聞こえるのを隣人が聞いた。...