「派手で目立つから“男の嫉妬”を買いやすい」 協会が宮城野親方を徹底的に追い込む理由とは
「男の嫉妬を買っている」
元白鵬の宮城野親方(39)問題で揺れる日本相撲協会。協会の処分があまりにも厳しいとの声も上がる中、宮城野部屋に所属する力士の保護者からは、宮城野親方を擁護する声が。前編では保護者らの声を紹介しているが、後編では協会が宮城野親方を徹底的に追い込んでいる理由に迫る。【前後編の後編】
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前編で紹介した通り、宮城野親方への厳しい処分について、部屋に所属する力士の保護者からも「子供から悪い話は聞かない」と親方を擁護する声が上がっている。
宮城野部屋の結束は固い様子だが、対する協会がかたくなに厳しい処分を下し続けるのには、いったいどんなワケがあるのか。
「いわば“出る杭は打たれる”というべきか、八角理事長以下、親方衆から嫌われていたからね。これまで積もりに積もったものの“みそぎ”として、部屋をお取り潰しにされるのでは」
と解説するのは、角界事情に詳しい協会関係者。
「もともと宮城野親方は、器用な立ち振る舞いができるタイプじゃない。今回の一件でも、迷惑をかけた協会幹部や他の親方など方々に頭を下げてはいないから、現役時代から“品格がない”などと批判されてきた延長で、親方になっても礼節を欠くと見られ疎まれているんです」
加えて、こんな背景もあると話す。
「今年1月、宮城野親方は親交の深いトヨタの豊田章男会長(67)とのパイプを生かし、協会に新型センチュリーのオープンカーを導入させました。昨年も世界最大級の少年相撲大会『白鵬杯』を日本のみならず母国モンゴルで開催して成功させるなど、派手で目立つ対外的活動も多い。だから男の嫉妬を買っています。昔気質の日本人親方と比べてみても、宮城野親方は相撲道をビジネスとして割り切って捉えて動く節がある。それが周囲とのあつれきを生んだ一因になっていると思いますよ」
「協会を引っかき回されたら角界はどうなってしまうのか」という危惧
一連の騒動以降、宮城野親方のしこ名を冠して販売されてきた「白鵬米」にも、物言いがついている。
相撲担当記者によれば、
「生産地である新潟県南魚沼市で、ふるさと納税の返礼品にも選ばれた『白鵬米』を巡り、地元市議と宮城野親方の取り巻きとの間でトラブルになっているなどと、幾つかの動画サイトで暴露されましたが、これも2年前の収穫イベントでのいざこざが発端。それが今になって騒がれるのは、角界での立場が脆くなってきているゆえのことでしょう」
東京相撲記者クラブ会友・大見信昭氏に聞くと、
「現役時代からの白鵬人気とスポンサーの力を武器に、誰もが欲しがる新弟子たちを次々とスカウトして協会内でモンゴル閥を着々と構築してきましたから、このままの勢いで協会を引っかき回されたら角界はどうなってしまうのかと、八角理事長(60)以下、協会幹部たちが危惧していたのは確かでしょう。ならば危険の芽を早く摘んでおこう。そういった思惑が厳しい処分に透けて見えますが、さすがに部屋を閉じさせるのは重すぎる。これほど自分が協会に嫌われていたのかと、白鵬自身も驚いていると思います」
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