東京大学の卒業式で厳しい「政府批判」が堂々と 南原繁総長の伝説的な式辞の中身は
東京大学の入学式・卒業式では、総長やゲストスピーカーによる祝辞が読まれる。近年では安藤忠雄氏や上野千鶴子氏など、非常に大きな話題を呼んだものもある。式辞では学生を祝う言葉はもちろん、時事的なテーマを扱いながら、学生に考えさせる言葉も多い。この流れは古くからあり、昔の式辞を見るとより色濃く反映されている。
例えば、1947年に読まれた南原繁総長の式辞では、軍国主義や天皇を頂点とした“神権的君主政治”についてかなり踏み込んだ表現が見られる。格調高い文章からは、過去のあやまちへの後悔の念と共に、新しい日本を作っていかねばらならないという強い決意が伝わってくる、まさに「名式辞」といえるものだろう。...