「廊下で道を譲る優しさを持つ」 愛子さまが学習院卒業後「日本赤十字社」に就職した理由

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 この4月から愛子さまは「新社会人」としての生活をスタートされることとなる。進路に関しては、小室眞子さんらと同様、大学院にご進学されるとの見方もあったが、卒業即就職ということになった。なぜ愛子さまはそのような選択をなさったのか。また、卒業までどのような学生生活を送られたのか。愛子さまと同じ学習院女子中・高等科、学習院大学の卒業生で、『学習院女子と皇室』(新潮社)の著作がある昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員の藤澤志穂子さんが、OBらの話もまじえて解説する。聞こえてくるのは、茶目っ気も持ちつつ聡明で控え目なプリンセスの評判であった――。以下、ご卒業を祝しての藤澤さんの特別寄稿である。

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 天皇ご一家の敬宮愛子さまが学習院大学文学部日本語日本文学科を3月20日にご卒業された。4月からは日本赤十字社に嘱託職員として勤務される傍ら、ご公務を本格化される。愛子さまの進路については、小室眞子さんのように大学院へのご進学もしくは留学されることが大方の予想だったろう。そこで就職の道を選ばれたことには、学習院関係者のみならず国民も驚いた。

 だがよく考えれば「愛子さまらしい、地に足の着いた選択だった」と私は考える。その理由を、愛子さまと同じ学習院女子中・高等科、そして学習院大学の卒業生で、曾祖父から4代の学習院出身、『学習院女子と皇室』を書いた立場からひもとくと、母である皇后・雅子さま、叔母である黒田清子さん(紀宮清子さま)、近しい親戚である三笠宮彬子さまの、大学ご卒業後の進路を参考にされたのではないか、と思う。

雅子さまと黒田清子さんもすぐにご就職

 まずお母さまの雅子さまは、大学ご卒業後の外務省ご就職であった。米ハーバード大学をご卒業後、帰国され東京大学法学部に編入、在学中に外交官試験に合格された。愛子さまとはやや異なるご経歴ではあるが、大学院に進むことがスタンダード、というお考えではないだろう。

 そして黒田清子さんも、同じく大学卒業後に就職している。清子さんは愛子さまと同じ学習院大学文学部国文学科(現日本語日本文学科)卒業後、山階鳥類研究所に非常勤職員として勤務された。この研究所は旧皇族で元侯爵の山階芳麿が戦前に自邸内に創設した標本館が母体で、皇室との縁が深く、現在は秋篠宮殿下が総裁を務めている。そうしたご縁あっての就職であったろう。

 清子さんは勤務の傍ら多くの公務をこなされた。「皇室の行く末を想う気持ちは、最初から運命づけられているお兄様方よりも、皇室の外に出ることが前提としてお育ちになったという、異なる立場において大変お強い」(学習院教員OB)との評がある。内親王時代から降嫁した今に至るまで、現在の上皇・上皇后陛下そしてお兄様の天皇ご一家をお支えしたいお気持ちは強いはずだ。

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