「大谷翔平」と「羽生結弦」と「松井秀喜」 結婚や離婚などプライベート発表で明暗を分けるファクターは
対照的な両者
ドジャースの大谷翔平選手(29)については、結婚そのものはもちろんのこと、発表方法など情報戦略についても賞賛や感嘆の声が多く聞かれる。一方、同い年の国民的スターであるプロフィギュアスケーター・羽生結弦の場合、「スピード離婚」を公表した際に同情よりも違和感や批判が伝えられる状況となってしまった。結婚と離婚という違いを差し引いても、あまりに対照的な“明”と“暗”が生じた背景はどこにあったのか。
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同世代のトップアスリートとして慶事を迎えた時期も近く、SNSを使って公表するも肝心の結婚相手について多くを語らない、その手法まで酷似していたにもかかわらず、どうしてこうも世間からの受け止められ方が違ってしまったのか。
振り返れば昨年8月4日、羽生は自身の公式SNSで〈この度、私、羽生結弦は入籍する運びとなりました〉とのメッセージを投稿して「結婚発表」を行ったが、顔や名前はおろか、お相手の素性に関する情報まで一切明かさなかった。
それから105日後の11月17日、彼は自身の公式SNSで「離婚発表」を行い、世間の度肝を抜いたのは、ご存じの通りだ。
スポーツ紙のデスクが解説する。
「羽生は結婚後、〈誹謗中傷やストーカー行為、許可のない取材や報道〉に思い悩み、〈お相手と私自身を守り続けることは極めて難しく〉離婚を決断したと弁明。最後まで結婚相手を〈一般人であるお相手〉と表現しましたが、実際の夫人は結婚前まで芸能界でも活躍していたバイオリニストでした。離婚後には『週刊文春』が彼女の後見人の話として、羽生のマネジメントを仕切る実母や実姉などからも、彼女が結婚後に〈一般人〉と称することを半ば強要されていたと報道。違和感を持つファンも多くいました」
どのタイミングでどんな情報を出せばいいかを、緻密に計画
教訓とすべきはSNSの活用法だったのではという意見もある。
「大谷さんも羽生さんもSNSで結婚を公表しましたが、その手法は大きく異なっていたと感じます」
と指摘するのは、数々の大手企業の広告戦略、SNSマーケティング戦略の立案や実施に従事してきた桜美林大学准教授の西山守氏である。
「大谷さんの場合は少しずつ小出しに情報を発信していきましたよね。インスタグラムでの初公表時は日本人女性だと伝え、さらに囲み取材で自ら対応するとも書いた。どのタイミングでどんな情報を出せばいいかを、緻密に計画した印象を受けました」
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