薬剤師が語る「花粉症に本当に効く薬」 季節性アレルギー専用商品がポイント… 「医療用でなく市販薬の有効活用」

ドクター新潮 ライフ

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「非鎮静性」がお勧め

〈そこで実際に、同サイトで〈季節性アレルギー専用〉と検索してみると、以下の8商品が紹介されている。

・ST点鼻薬クールプラス〈季節性アレルギー専用〉(奥田製薬)

・アスピー点鼻薬EXa〈季節性アレルギー専用〉(日邦薬品工業)

・エージーアレルカットEXc〈季節性アレルギー専用〉(第一三共ヘルスケア)

・エメロットST点鼻薬〈季節性アレルギー専用〉(奥田製薬)

・ナザールαAR0.1%〈季節性アレルギー専用〉(佐藤製薬)

・ナザールαAR0.1%C〈季節性アレルギー専用〉(佐藤製薬)

・パブロン鼻炎アタックJL〈季節性アレルギー専用〉(大正製薬)

・フルナーゼ点鼻薬〈季節性アレルギー専用〉(グラクソ・スミスクライン・CHJ)〉

 どうしても鼻に噴霧するのが苦手という人の場合、飲み薬である抗ヒスタミン薬での治療が中心になります。抗ヒスタミン薬には「鎮静性」と「非鎮静性」の2種類がありますが、花粉症治療では眠くなりにくい「非鎮静性」のものを選択することをお勧めします。

「鎮静性」の薬は眠くなりやすいだけでなく、特に50代から60代以降の世代の方が使うと、緑内障や、前立腺肥大による排尿障害を悪化させる可能性があります。これらの疾患は、自覚症状なく抱えているケースも多いため、薬の使用がきっかけで発症することもあり、注意が必要です。

高額過ぎる目薬

 花粉症のもうひとつの大きな症状である目のかゆみに対しては、先述のステロイド点鼻薬や飲み薬の抗ヒスタミン薬でも対応できますが、目薬を使うという選択肢もあります。「抗ヒスタミン薬」と「遊離抑制薬」の2種類の目薬がありますが、目立った優劣はありませんから、どちらを使ってもいいでしょう。

 むしろ留意すべきなのは「高額過ぎる目薬」です。高価な目薬には、かゆみを抑えるだけでなく、目の充血を解消する成分や潤い保持成分、また疲れ目に効く成分やビタミンなど、多くの成分が含まれていることがあります。しかし、単にかゆみを解消したいのであれば、これらの成分は余分といえます。もちろん、目の充血も解消したいし、疲れ目も一緒に改善したいという人は別ですが、ことかゆみ解消に関して言えば、潤い保持成分などは不要でしょう。高い薬だから、かゆみにものすごく効くというわけではないのです。

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