元副社長がついに逮捕、西山ファーム詐欺事件で広告塔を務めていた「紗栄子」の釈明

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広告塔だった紗栄子

 こうした中、週刊新潮がスクープ記事を放った。2019年の5月23日号に「『紗栄子』が桃農園『マルチ詐欺』の広告塔で払う代償」との記事を掲載したのだ。

 週刊新潮の取材で明らかになったのは、タイトルに書かれているように、モデルの紗栄子が西山ファームの広告塔を務めていたことだった。さらに山崎容疑者の知人だけでなく、本人取材にも成功した。

 まずは紗栄子の釈明からお伝えしよう。彼女は西山ファームの公式サイトに登場していた。以下に記事を引用する。

《「桃狩りのお客様」とのタイトルで、〈先日、紗栄子さんが西山ファームに来てくれました!! とってもキレイで素敵な方でした(^^)〉とある。桃の横で、ランウェイやファッション雑誌で見せる笑みを浮かべた有名モデル。2017年、岡山の大型農園「西山ファーム」のHPである》

《その翌夏、彼女のインスタグラムには、〈今年も西山ファームへ桃狩りへ〉(原文ママ)との文字とともに載せられた農園の写真。ほかにも、彼女がこの農園で楽しむ記述がいくつもある》

「詐欺的な行為など行っていません」

 週刊新潮が紗栄子の所属事務所に取材を申し込むと、以下のような説明だった。

《「仕事として西山ファームの広告に携わっていたのは事実です。ご理解いただきたいのは、西山ファームが詐欺的な行為をしていることを、我々はまったく知らなかったということ。知っていたら仕事をお受けすることはありませんでした」》

 次に山崎容疑者についてだが、週刊新潮はまず、もともと西山ファームを経営していた男性から話を聞いた。

《「(山崎容疑者は)半年ほど前に離婚した妻の連れ子。だから、血のつながっていない息子です。本当に大迷惑しとるんよ。あいつは名古屋で宝石を売ったりしてブラブラしとった。3年前に農園の仕事をやらせてみたら、いらんことしよってからに」》

 そしてご本人への取材だが、いかにも詐欺師らしく、詐欺という指摘は全く認めなかった。無実、潔白なのだと堂々と主張したのだ。開いた口がふさがらないとはこのことだろう。

《「私は詐欺的な行為など行っていません。新旧のスキームの顧客は1500人ほどいますが、現在、ほとんどの方と和解しています。西山ファームに迷惑をかけたことについては、責任を感じています」》

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