「ウクライナは白旗を」ローマ教皇“不可解な発言”の真相 過去の言動を調べると日本にも影響が及ぶトンデモない事実が

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バチカンと中国が急接近

 日本人にとって、バチカンと中国の接近は他人事ではない。多くの日本メディアが詳報を行っている。ここでは時事通信が23年9月に配信した「ローマ教皇特使が異例の訪中=「国交樹立」観測も浮上」との記事を見てみよう。

《フランシスコ・ローマ教皇のウクライナ和平特使を務めるズッピ枢機卿が、中国を訪れた。公式には「中国政府高官とウクライナ問題を協議した」と説明されているが、外交関係のないバチカン(ローマ教皇庁)の特使訪中は異例。台湾と断交して中国との国交樹立に踏み切る第一歩ではないかとの見方も出ている》

 中国は教皇だけが司教を任命できるという制度を「内政干渉」として反発。1951年にバチカンと断交を行ったという経緯がある。

「カトリック教会は全世界で数多くの司教が性暴力を振るっていたことを筆頭に、その暗部が次々に暴かれ、依然として激震が続いています。信者の信頼回復を完全に果たせたとは言えず、対応に悩む教皇にとって14億の人口を持つ中国は信者増員という観点から非常に魅力的です。中国と断交してきたことで、バチカンは台湾との関係を重視してきました。ところが今の教皇フランシスコになってから、『バチカンは台湾を捨て、中国と国交を樹立するのではないか』との観測が台湾で飛びだし、政府も非常に憂慮しているのです」(同・記者)

中国と何を話したのか?

 こうなると、ウクライナ戦争の停戦交渉はバチカンと中国が会談するための“口実”だという疑念すら生じてしまう。本当は中国との国交樹立が最重要事項であり、ウクライナ問題は二の次ではないのか──。

 いずれにしても、一つだけ言えるのは、これだけロシア寄りの教皇にウクライナが停戦交渉を依頼することは絶対にない、ということだろう。

註1:ロシア、ローマ教皇の平和への努力を称賛 「白旗」発言受け(AFP BB News:3月14日)

註2:「偉大なのは帝国主義ではなく文化」 ロシア「称賛」発言、ローマ教皇が釈明(朝日新聞:23年9月5日夕刊)

デイリー新潮編集部

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